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コリドラスの飼育難易度を知りたい
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コリドラスの飼育におすすめの環境を知りたい
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コリドラスの適正な飼育数を知りたい
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コリドラスの飼育方法を知りたい
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コリドラスを長生きさせるために必要なことを知りたい
このような悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか?
実はコリドラスの飼い方にはコツがあり、知っているか知らないかで飼育が簡単と感じるか難しいと感じるかが変わります。
なぜならコリドラスは底物と呼ばれる水槽の低層で生活する熱帯魚であり、水槽の上層や中層で生活する熱帯魚とは気を付けるポイントが異なるからです。
この記事ではコリドラスを飼うにあたっての飼育環境や飼育方法について紹介します。
この記事を読むとコリドラスの飼育作業の流れや気を付けるところがわかるようになるよ。
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コリドラスは飼育する種類に注意すれば初心者でも十分飼育できる
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できるだけ大きい水槽・ろ過能力の高いフィルターに粒の小さく角のない底砂を敷いて活着性のある陰性水草を入れるとよい
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飼育数は1cm1Lで計算して慣れたら徐々に増やす
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水質・水温管理をしながら水換え・フィルター掃除・餌やりを繰り返すことで飼育できる
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コリドラスの飼育は水を常にきれいに保つことが長生きの秘訣
コリドラスの飼育は難しくない
コリドラスは人工の餌でも餌付きやすく、性格も温和で混泳に向いており、丈夫な種類も多いことからアクアリウム初心者でも飼育しやすい熱帯魚です。
しかし気を付ける点もあり、コリドラスは底物といわれる主に川などの底で生活する熱帯魚のため上層や中層を泳ぐ熱帯魚とは異なる飼育をしなければいけません。
コリドラスの生態については事前に知った上で飼育するようにしよう。
関連記事>>>【夜行性?毒がある?】コリドラスの生態と寿命について知っておきたい基礎知識
また、コリドラスの中には飼育が難しい種類も存在するため、最初は丈夫な種類からチャレンジして慣れてきたら難易度の高い種類に挑戦するようにするとよいです。
コリドラスアエネウスやコリドラスパレアタスは丈夫で初心者にはうってつけの種類です。
関連記事>>>【人気の種類から厳選】飼育難易度で分けるおすすめコリドラス10選
コリドラスと相性の良い飼育環境
一般的な熱帯魚と同じ設備で飼育可能
コリドラスを飼育するためには最初に環境を整える必要があります。
設備は一般的な熱帯魚と同じものがあれば飼育することができ、最低でも水槽・フィルター・ヒーター・冷却ファン・水温計・水換えホース・カルキ抜き剤・エアーチューブ・魚をすくうネット・バケツは揃えておきましょう。
照明・エアーポンプ・サテライトなどもあったほうがいいです。
高価なものである必要はなく、安いものでよいのでしっかり揃えるようにしましょう。
関連記事>>>【コリドラス飼育セット】熱帯魚初心者が準備しておくべき道具14選
水槽は可能な限り大きなものを選ぶ
アクアリウムを始めるにあたって初心者ほど小さな水槽で小さく始めようとする人が多いです。
しかし、小さな水槽は水量が少ないため水槽内の汚れにより水質が急に変化しやすく、外気温の影響で水温の変化も大きくなるため上級者向けの飼育方法です。
最初は大きい水槽から始めたほうが水量が多く水質が安定しやすいため、部屋に設置できるなるべく大きな水槽を選ぶようにしましょう。
おすすめは60cm規格水槽で最もスタンダードな大きさの水槽なため、水量が多い割に安く購入することができます。
大きすぎて置くところがないという場合は45cm規格水槽も良いです。
各水槽の大きさや水量については以下の記事で紹介しています。
関連記事>>>【飼育数で決める】コリドラス飼育におすすめの水槽サイズ
また水槽にはフレームがあるものとないものが存在します。
コリドラスはほとんどの時間を水槽の底で過ごすため、底にフレームのある水槽だと鑑賞しづらいことからフレームレス水槽がおすすめです。
餌を食べてるんだけどフレームで見えないね。
ろ過能力の高いフィルターを選ぶ
コリドラスは大食漢であり水を汚しやすい熱帯魚なため、フィルターはなるべくろ過能力の高いものがおすすめです。
ろ過能力の高いフィルターは外部フィルターか上部フィルターですが、上部フィルターと照明を両方設置すると水換えなどのメンテナンスがしづらくなるため外部フィルターのほうがおすすめです。
上部フィルターと照明を取り付けると水槽上部がすべてふさがってしまうためメンテナンスがしづらくなります。
外部フィルターは大きい水槽に対応した商品が多いのため、45cm規格水槽で飼育する場合はろ過能力が比較的高くメンテナンスに手間がかからないスポンジフィルターを設置するとよいでしょう。
関連記事>>>ろ過能力と相性で選ぶコリドラス飼育におすすめのフィルター
また、水換えなどによる一時的なろ過能力低下時の水質悪化を防ぐために、メインとは別にサブとしてもう一種類投げ込みフィルターや外掛けフィルター、スポンジフィルターなどを設置すると水質が安定します。
60cm規格水槽ならメインに外部フィルター、サブにスポンジフィルターがおすすめです。
底砂は粒が小さく角がないものを選ぶ
コリドラスは自然界では粒な小さな底砂の河川や池に生息しています。
粒の大きな底砂でも飼育が不可能ではありませんが本来の生息環境に近い環境を構築したほうがストレスなく飼育することができます。
また、底砂の中に口を突っ込む習性があり、角がある砂ではヒゲが切れてしまうためボトムサンドや田砂のような粒が小さく角がない底砂と相性が良いです。
関連記事>>>【厚さ注意】コリドラス飼育におすすめの底砂5選【ベアタンクでも問題なし】
上の画像はボトムサンドを使用した水槽だよ。コリドラスと相性抜群。
水草は活着性のある陰性水草と相性が良い
コリドラスは自然界では底砂の中の微生物や有機物を食べているため、水槽環境でも底砂の中に口を突っ込む動作を行い底砂を掘り返します。
底砂に根を張るタイプの水草は掘り返されるため育成するのが非常に難しくなります。
流木などに活着する水草はコリドラスと相性が良く、活着する水草には光量をあまり必要としない陰性水草が多いため高価な照明が不要で育成も簡単です。
活着性のある陰性水草としてはアヌビアスナナやミクロソリウム、ウィローモスなどが代表的です。
上の画像は流木に活着させたウィローモスだよ。
関連記事>>>【育成簡単】コリドラス飼育におすすめの活着する陰性水草5選
照明は陰性水草が育成できる明るすぎないものを選ぶ
コリドラスと相性の良い陰性水草は強い光を必要としない水草です。
また、コリドラスも照明の光が強すぎると隠れ家や水草の影から出てこなくなってしまいます。
コリドラスの飼育には陰性水草が育成可能な明るすぎない照明が相性が良く、60cm規格水槽であれば1000lm、45cm規格水槽であれば700lmもあれば十分です。
関連記事>>>【陰性水草がよく育つ】コリドラス飼育におすすめの照明5選【点灯時間に注意】
ヒーターはサーモスタット別体型かオートヒーターを選ぶ
コリドラスには日本の冬は寒すぎるためヒーターの設置は基本的には必須ですが、ヒーターは消耗品であり、2年ほどで壊れてしまうことが多いです。
コリドラスは寿命が長いこと、コレクション性が高く飼育する種類が増えて水槽のサイズアップをする可能性があることから、ランニングコストが安く水槽サイズが変化しても使いまわせるものが相性が良いです。
サーモスタット別体型ヒーターであればサーモスタットはそのままに、ヒーターだけ買い替えることができるためランニングコストが安く、水槽のサイズ変更をしてもサーモスタットの消費電力内であれば使いまわせるため相性の良いヒーターといえます。
しかし、サーモスタット別体型は加熱性能が100Wからの商品が多いため、小型水槽ではオートヒーターのほうが商品が豊富です。
関連記事>>>コリドラス飼育におすすめのヒーター4選【ヒーターなしでの飼育方法も紹介】
水槽レイアウトはなるべくシンプルにする
水槽の汚れは底面に溜まりやすく、コリドラスは水槽底面で生活する熱帯魚のため汚れの影響を受けやすいです。
また、一度病気になると立て直しが難しい熱帯魚でもあるため、コリドラスは掃除に手間がかからず汚れが残りづらいレイアウトと相性が良いです。
シンプルなレイアウトにすることで底面積を広くとることができ、のびのびと育てることもできます。
飼育する水槽のサイズによっておすすめは変わりますが、流木と水草やシェルターと水草を合わせたレイアウトがおすすめです。
関連記事>>>【シンプルが一番】コリドラス飼育におすすめの水槽レイアウトを徹底解説
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水槽は可能な限り大きいフレームレス水槽を用意する
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フィルターは60cm規格水槽なら外部フィルター、それ未満の水槽ならスポンジフィルターがよい
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底砂は粒が小さく角がないもの、水草は活着性のある陰性水草の組み合わせが相性が良い
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照明は陰性水草が育つ程度の明るすぎないものが良い
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ヒーターはサーモスタット別体型、小型水槽での飼育ならオートヒーターが良い
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レイアウトは汚れが残らないシンプルなものが良い
水槽の立ち上げ方
飼育道具が揃っても水槽にいきなりコリドラスを入れて飼育することはできません。
新品のフィルターにはバクテリアが定着しておらず、水を浄化する能力がほとんどないためコリドラスを入れてしまうとすぐに水質が悪化して死んでしまいます。
バクテリアは生体の糞や餌の食べ残しなどから発生するアンモニアを栄養に繁殖するため、まずは水質の変化に強い生体を飼育してフィルターにバクテリアを定着させる必要があります。
最初に水槽に導入する水質の変化に強い魚をパイロットフィッシュというよ。
パイロットフィッシュには赤ヒレやネオンテトラが有名で、コリドラスとの混泳も問題なく可能な熱帯魚です。
最初からコリドラスを飼育したい場合はコリドラスアエネウス(赤コリ)やコリドラスアエネウスアルビノ(白コリ)、コリドラスパレアタス(青コリ)の3種類であればパイロットフィッシュとして飼育することができます。
関連記事>>>【水槽立ち上げに必須】コリドラス飼育におすすめのパイロットフィッシュ5選
コリドラスの飼育数
最初は1cm1Lで考える
水槽の大きさによって飼育できるコリドラスの数は異なり、水量の多い水槽のほうが水質が悪化しづらいためたくさんのコリドラスを飼育することが可能です。
水槽に対して何匹のコリドラスを飼育できるかは1cmの熱帯魚を飼育するのに1Lの水が必要という考え方で決めるとよいです。
成体サイズ3cmのチビコリを1匹飼育するには3Lの水が必要であり、成体サイズ6cmのコリドラスを1匹飼育するには6Lの水が必要になります。
60cm規格水槽で飼育する場合、水槽の容量は65Lですが水槽摺り切りまで水は入れないため60Lとすると6cmのコリドラスを10匹飼育することができます。
ネオンテトラなど他の熱帯魚と混泳する場合は同じ考え方で混泳する熱帯魚に必要な水量分コリドラスを飼育できる数は少なくなります。
『1cmの熱帯魚を飼育するのに1Lの水が必要』という考え方は飼育限界数に余裕を持った考え方になっているため水質が悪化しづらく、初心者におすすめの方法です。
慣れてきたら少しずつ増やす
『1cmの熱帯魚を飼育するのに1Lの水が必要』という考え方で生体を水槽に入れてみるとガランとした少し寂しい水槽になると思います。
余裕をもって飼育することは生体にとって良いことしかないため無理に増やす必要はないですが、もう少し数を増やしたい場合は慣れてきてから少しずつ増やすようにしましょう。
増やせる限界は6~7cmのコリドラスの場合60cm規格水槽なら20匹程度、45cm規格水槽は水量が半分の10匹程度となりますので限界数を意識して増やすようにしましょう。
60cm規格水槽で30匹飼育も不可能ではないけどやめたほうがいいよ。
過密飼育は難易度の高い飼育方法であり、コリドラスは水質の変化が激しいと長生きしないため余裕を持った数で飼育することが大切です。
また、生体を新しく増やした場合はしばらくは水槽の様子をよく観察するようにしましょう。
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体を底砂に擦ってかゆがっている
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ヒレが欠けている
コリドラスにこれらの症状がみられた場合は増やしすぎの可能性が高いです。
一度増やしすぎてしまうと水換えの頻度を増やす・フィルターのろ過能力を上げる・別の水槽を新たに立ち上げるなどの対策が必要になるため、増やしすぎてしまった場合のリスクも考えて慎重に行う必要があります。
しっかりと管理・ろ過されていた場合の限界数なので60cm規格水槽なら必ず20匹飼育できるわけではありません。
関連記事>>>【飼育数で決める】コリドラス飼育におすすめの水槽サイズ
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水槽に対する飼育数は『1cmの熱帯魚を飼育するのに1Lの水が必要』という考えで決めるとよい
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飼育に慣れてきたら少しずつ増やすことも可能
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増やす場合はリスクも考えて慎重に
コリドラスの飼育方法
コリドラスの飼育ルーティン
コリドラスを飼うにあたって行う作業はトリートメント・水合わせ・水換え・フィルター掃除・カルキ抜き・餌やり・水質管理・水温管理の8つです。
コリドラスを購入したときにトリートメントと水合わせを行い、あとは水質と水温を管理しながら水換え・フィルター掃除・カルキ抜き・餌やりをループすることで飼育することができます。
水換え・フィルター掃除・カルキ抜きはセットで行うことが多いです。
コリドラスが体調を崩して薬浴が必要になったり、産卵して稚魚を育てる場合は他にもやることはありますが、まずは8つの基本作業をしっかりと覚えましょう。
体調のよいコリドラスを購入する
コリドラスは病気になると立て直しが難しい熱帯魚です。
また、ポピュラーな種類は大量に輸入されるため雑な扱いを受けていることも多いため、店頭に並んでいる時点ですでに弱っているということはよくあります。
通販での購入の場合は個体を選べませんが、実店舗で購入する場合は購入後すぐに死んでしまったということにならないように以下の点に注意して個体を選びましょう。
- 背ビレがピンと立っていない
- ヒレが欠けている
- 目が飛び出している
- 白いモヤモヤがついている
- 内出血している
- 体を底砂にこすっている
1は弱った個体によくみられる現象、2~5は病気の可能性が高く、6は寄生虫に寄生されている可能性が高いです。
上記6つのポイントに気を付けるだけでも体調の悪い個体を避けられる確率はぐんと高くなります。
上の画像は1に該当するコリドラスエレガンスです。後日尾ぐされ病を発症しました。
関連記事>>>【病気の早期発見に必須】元気がないコリドラスを見分ける13の特徴
トリートメントで寄生虫の侵入を防ぐ
購入したばかりのコリドラスは病気になっていたり、寄生虫に寄生されている可能性があります。
購入前によく選別したとしても確率を0にすることはできません。
病気や寄生された個体をそのまま飼育水槽に入れてしまうと病気の個体は体力を奪われて死んでしまう可能性が高くなり、寄生虫に寄生されていると水槽内に寄生虫が蔓延しほかのコリドラスにうつってしまいます。
ワイルド個体は寄生虫に寄生されていることが多く要注意だよ。
対策として購入したばかりの個体は別容器にて1週間程度様子をみて、問題のない個体であった場合は飼育水槽に移し、病気や寄生虫が見つかったら薬浴をして治してから飼育水槽に移します。
この1週間程度病気や寄生虫の有無を確認する作業をトリートメントと呼びます。
トリートメントは飼育水槽とは別に水槽を用意して行うのが普通ですが生体が1~2匹であればサテライトLを使用すると便利です。
トリートメント時に必ず薬浴するという人もいますが健康な個体を薬浴すると余計なストレスがかかってしまいます。
また、病気の種類もわからない状態では薬が効果があるものかどうかもわからないため、異常が確認できた個体のみ薬浴するのがおすすめです。
1週間以上の期間トリートメントを行えば調子の悪い個体は十分選別することができます。
関連記事>>>初心者でもできるコリドラス飼育におすすめのトリートメント方法
点滴法でストレスなく水合わせ
トリートメントで問題が見つからなかった個体は飼育水槽に移動させます。
しかし、トリートメントを行った容器内の水質と飼育水槽内の水質は異なるため、そのまま移動してしまうと急激な水質の変化でショックを起こし、体調を崩したり死んでしまうこともあります。
対策としてトリートメント容器内の水に飼育水槽内の水を少しずつ混ぜていくことで、コリドラスを飼育水槽内の水質に徐々に慣れさせていく作業が必要になります。
この作業のことを水合わせといいます。
生体を飼育水槽に移動させた後、1週間程度で元気な個体が急に死んでしまった場合は水合わせの失敗が原因であることが多いです。
水合わせの方法はたくさんありますが最も生体にストレスが少なく失敗も少ない点滴法を使って水合わせを行うのが最もおすすめです。
関連記事>>>【自作で簡単点滴法】コリドラス飼育におすすめの水合わせ方法を徹底解説
水換えは水槽底の汚れをとるように
水槽に設置するフィルターの効果は水槽内の有害物質を毒性の低いものに変えてくれるだけであり、有害物質自体を取り除くことはできません。
取り除くためには水ごと水槽の外に排出する必要があり、水槽内の水を排出し減った分の新しい水を入れることを水換えといいます。
水換えの換水量は生体の飼育数やフィルターの大きさなどによって変動しますが基本は水槽内の水量の1/3程度が望ましいです。
また、コリドラスは水槽の底で大半の時間を過ごすため、水槽底面を綺麗に保つことが非常に重要です。
餌の食べ残しや糞は水槽の底に蓄積するため、水換えは水槽の底から水を吸い上げるように行うようにしましょう。
底砂ごと吸い出すとどこが掃除できているかわかりやすいです。
吸い上げた水はフィルター掃除に使用するため、バケツなどに溜めておきましょう。
関連記事>>>初心者でもできるコリドラス飼育におすすめの水換え方法【9つの手順】
関連記事>>>コリドラス飼育に知っておきたい水換え頻度の考え方【水換えしすぎにも注意】
飼育水を使用してフィルター掃除
フィルターのろ過槽に繁殖するバクテリアは有害物質を分解しますが、同時に汚れもろ過槽に溜まるためろ材は定期的に掃除をする必要があります。
ろ過槽内のろ材に繁殖するバクテリアは水道水に含まれるカルキによって死んでしまい数を減らしてしまうため、必ずカルキを抜いた水を使って掃除しなければなりません。
また、飼育水と掃除する水の温度差が大きいとバクテリアにダメージを与えてしまうため、掃除には水換え時に飼育水槽から吸い上げた水を使うと効率が良いです。
飼育水はカルキが抜けているのでそのまま使うことができます。
フィルターの掃除頻度は水槽の大きさや生体の飼育数、フィルターの大きさなどによって変わるため『自分の水槽に適した掃除頻度はどれくらいか?』を考えるのではなく『無理なく自分が行える掃除頻度に水槽を合わせる』ことが大切です。
関連記事>>>【目安も紹介】外部フィルターの掃除頻度と手間をかけない掃除方法
関連記事>>>【目詰まり注意】スポンジフィルターの掃除方法と寿命の見極め方
カルキ抜き剤で塩素除去
掃除したフィルターを水槽に設置したら、水槽から吸い出した分の水を新たに補充します。
補充には水道水を使いますが、水道水には殺菌のためにカルキと呼ばれる塩素が含まれています。
塩素は生体やバクテリアにダメージを与えるため除去してから水槽内に水を入れる必要があります。
水道水の中に含まれるカルキを除去する作業のことをカルキ抜きといいます。
カルキを抜く方法は複数ありますが、最も簡単なのはカルキ抜き剤を水道水に混ぜる方法です。
カルキ抜き剤は安価であり、必要な時に水道水に必要な量を混ぜるだけなので手間もかからずカルキを抜くことができます。
気を付けたいのは水量に対してあまりにも多すぎるカルキ抜き剤を混ぜてしまうと生体に悪影響を及ぼす可能性があるため、分量を量って混ぜるようにしましょう。
関連記事>>>【熱帯魚飼育の基本】水道水から簡単にカルキを抜く方法
1日2回の餌やり
餌やりはアクアリウムの楽しみの1つであり、コリドラスは大食漢でたくさん餌を食べてくれることから餌のやりがいのある熱帯魚です。
しかし、餌の食べ残しは急速に水質を悪化させ、病気の個体を発生させてしまうため、餌やりには注意が必要です。
餌を与えてから10分が経過してもまだ餌をすべて食べきれていないようであれば間違いなく与えすぎで、5分程度で食べ終わる量が望ましいです。
たくさん餌を与えたい場合は少量を複数回に分けて与える方法がおすすめです。
食べ残しが少なくなり、短時間で水槽から餌がなくなるため水質を悪化させにくいといったメリットがあります。
餌を食べるのが苦手な個体と混泳している場合も複数回与えることで餌を得られる確率が高くなります。
おすすめは朝晩の2回餌を与えることで、飼育者の生活習慣に合わせて与えるタイミングを決めると良いです。
1日中家にいれる日は3回与えるのもいいよ。
関連記事>>>【与える頻度で調整】コリドラスに適した餌の量を徹底解説【目安も紹介】
関連記事>>>【餌付け簡単】水槽環境に合わせて選ぶコリドラスにおすすめの餌11選
水質管理で病気を防ぐ
水槽は絶妙なバランスで成り立っており、生体を増やしたり、少しだけ掃除をサボったり、気温が高くなったりといった些細なことでバランスを崩し水質が悪化してしまいます。
常に水槽を監視することでバランスが崩れたことにいち早く気づくことができ、対策が打てるようになります。
バランスが崩れたとわかる目印として以下のような特徴が挙げられます。
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苔が大量に発生した
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水槽水面の油膜や泡が消えない
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コリドラスが体を底砂などに擦り付けてかゆがっている
これらは水槽内の水が汚れていることが原因であることが大半です。
まずは基本である水換え・餌やり・フィルター掃除の方法は適切か、またそれぞれの頻度は適切かを見直すことが大切です。
関連記事>>>【原因は水質悪化】水槽水面の泡立ちや油膜が消えないときの対策方法
年間通して25~30℃に収まるように水温管理
コリドラスは南米に生息する熱帯魚のため、冬は寒く夏は暑い日本の気候は厳しすぎます。
水温計を基本として冬はヒーター、夏は冷却ファンなどの冷却器を使用して1日の中の気温の変化や季節の気温の変化をなるべく少なくする必要があります。
コリドラスの飼育に適正な水温範囲は25~30℃で1年を通して適正な水温範囲に収まるように飼育することが望ましいです。
1日に2回水温計で水温を確認することによって水温が適正範囲であることや機器に故障がないことを確認しながら飼育するとよいです。
また、猛暑日はエアコンと併用すると暑い地域でも水槽用クーラーを設置する必要はありませんし、冬に必須のヒーターは水槽内に2本設置しさらに1本予備を持っておくと故障時に速やかに対応することができます。
関連記事>>>【夏も冬も安心】コリドラス飼育に必要な水温管理方法
お別れする方法を決めておく
大切に育ててもいつかは必ず死んでしまうときがくるため、いざというときに困らないよう生きているうちにどうやってお別れするかは決めていおいたほうが良いです。
コリドラスの死骸処理方法は『埋葬する』『燃えるゴミに出す』『水槽内に放置する』の3パターンで、それぞれ飼育者の手間や気持ちに寄り添った方法でお別れしましょう。
公共の土地に埋葬したり、自分で火葬すると法律に違反する場合があるため注意が必要です。
水槽内に放置する方法はコツが必要であり、少数で飼育かつフィルターに十分なろ過能力がある上で死骸を食べるシュリンプやラムズホーンなどと混泳させると良いです。
関連記事>>>【埋葬・火葬・放置】気持ちで選ぶ小型熱帯魚の死骸処理方法3選
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購入時はなるべく元気な個体を選別する
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トリートメント期間は1週間ほど、寄生虫に要注意
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水合わせは点滴法で行う
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水換えは水量の1/3を水槽の底から汚れをとるように行う
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フィルター掃除は水槽から吸い出した飼育水を使う
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カルキ抜きはカルキ抜き剤を使うと楽
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餌の与えすぎに要注意。少なめの量を1日2回与えるのがおすすめ
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苔、油膜、コリドラスの動きに注意して普段からよく水槽を観察する
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水温計は1日2回確認し、機器が壊れていてもすぐ対応できるよう予備を持っておく
- お別れの方法は事前に決めておく
コリドラスを長生きさせるポイントは水をきれいに保つこと
せっかく飼育するのであれば元気に長生きさせたいと考える飼育者が大半だと思いますが、コリドラスを長生きさせるにあたって大切なことは高価な設備や餌が必要なわけではありません。
大切なのはしっかりと管理され、常に水がきれいな状態を保たれた水槽で飼育することです。
水をきれいに保つためには飼育ルーティンが正しい方法で適度な頻度に習慣化されている必要があります。
すべての作業をマスターできればコリドラスが病気になってしまったり死んでしまう可能性は非常に低くなりますので1つずつしっかりと身につけていきましょう。
まとめ
コリドラスを飼育するには最初に環境を整える必要がありますが、設備は一般的な熱帯魚と同じで問題ありません。
なるべく大きい水槽にろ過能力の高いフィルターを設置すると水質が安定して飼育しやすいです。
底砂は粒が小さく角がないもの、水草は活着性のある陰性水草と相性が良いです。
道具を揃えたらパイロットフィッシュを1か月ほど飼育して水槽が立ち上がってからコリドラスを導入する必要があります。
実店舗のショップで購入する場合はなるべく元気な個体を選んで購入しましょう。
コリドラスの飼育はトリートメントと水合わせを行った後は、水質と水温を管理しながら水換え・フィルター掃除・餌やりを繰り返すことになります。
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水換えは水槽の底から汚れをとるように行う
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1日2回は餌を与える
上記のようなコリドラス特有の飼育をする必要もあるため注意が必要です。
コリドラスを長生きさせるには常に水をきれいに保つことが最も重要で、飼育自体は難しくなくポイントを押さえれば初心者でも飼育できます。
コリドラス飼育の流れが理解できたら、最初に飼育する水槽を選びましょう。
コリドラスを飼育する水槽の選び方は以下の記事で紹介しています。
関連記事>>>【飼育数で決める】コリドラス飼育におすすめの水槽サイズ
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