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初心者におすすめのコリドラスを知りたい
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特定のコリドラスの飼育難易度を知りたい
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新たにコリドラスを水槽に追加したいが、どれにするか迷っている
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少し特殊なコリドラスを探している
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次のステップにおすすめのコリドラスを知りたい
このような悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか?
実は初心者が飼育したいと思っているコリドラスをいきなり飼育するのは非常にリスクがあります。
なぜならコリドラスは種類によって飼育難易度が異なるため、順を追って飼育者として上達してからでないと、せっかくのコリドラスを死なせてしまうだけでなく水質悪化を引き起こして水槽内の他の生体にも悪影響を与える可能性があるからです。
この記事ではショートノーズに限定して飼育者のレベルに合わせたおすすめのコリドラスを紹介します。
この記事を読むと今の自分はどんなコリドラスを飼育すればよいか、どんなことができるようになれば飼育の難しいコリドラスを飼うことができるようになるかがわかるようになるよ。
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アクアリウム未経験者はコリドラス・パレアタス(青コリ)、アエネウス(赤コリ)、アエネウス アルビノ(白コリ)から始めるとよい
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コリドラス以外のアクアリウム経験がある、または青・赤・白コリを半年以上飼育できた人はコリドラス・ステルバイ、エレガンス、デュプリカレウスがおすすめ
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1年以上病気になる個体なく飼育できたらコリドラス・パンダ、ハブロースス、ベネズエラブラックなど、ほとんどのコリドラスが飼育できる
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飼育難易度の高いコリドラスに挑戦したい場合はコリドラスイルミネータスがおすすめ
コリドラスの種類は250以上
コリドラスは熱帯魚の中でも種類が多く、250種を超えます。
まだ学名のついていない種も多く存在し、種類は日々増え続けています。
ショップで売られているコリドラスはごく一部にすぎませんが、それでも他の熱帯魚に比べると種類は圧倒的に多く、飼育者の好みに合った外見・特徴を持った個体が見つけやすい熱帯魚です。
種類が多いと生息地も広く分布しており、生態や特徴も異なります。
飼育するには種ごとの特徴を理解する必要があり、異なる種で混泳する場合はそれぞれの特徴が重なった場合に問題とならないように飼育しなければなりません。
コリドラスは飼育難易度の高い熱帯魚ではない
数いる熱帯魚の中でコリドラスは飼育が難しい熱帯魚ではありません。
餌の好き嫌いも少なく、水温の変化にも特別弱いわけではありませんし、温厚な性格のため混泳も容易です。
病気になった場合の立て直しが難しかったり、種類によっては水質に敏感であるなどコリドラス特有の難しさや飼育方法もありますが、丈夫な種類からステップアップして飼育していけば比較的簡単に誰でも長期飼育ができるようになります。
関連記事>>>【初心者でも難しくない】元気に長生きさせるコリドラスの飼育方法
注意事項として、飼育が難しくないのはショートノーズに分類されるコリドラスであり、セミロングノーズやロングノーズは飼育が難しい種類が多いです。
アクアリウム未経験者におすすめのコリドラス
過去にアクアリウムの経験がなく、はじめてコリドラスを飼育したいと考えている方はなるべく丈夫な種から始めるのが良いです。
ショップで購入する場合はなるべく大きい個体を選ぶと、体力があり体調を崩しづらいのでおすすめです。
コリドラス・パレアタス(青コリ)
コリドラスの中で最も丈夫な種類です。
青っぽい見た目をしているため正式名称であるパレアタスよりも青コリと呼ばれることのほうが多いです。
多少の水質悪化では体調を崩しませんし、水温の変化にも強くヒーターなしで冬を越したという報告もあるくらいです。
ヒーターなしでの飼育はまったくおすすめできないけどね。
丈夫なためパイロットフィッシュとして飼育することもでき、水槽の立ち上げから飼育することでコリドラスだけの水槽を作ることができます。
関連記事>>>【水槽立ち上げに必須】コリドラス飼育におすすめのパイロットフィッシュ5選
複数匹で飼育し、しっかりと餌を与えて1~2年ほど健康に育てることができれば自然と繁殖もするため、コリドラス飼育の基礎から繁殖まで一通り経験できる初心者に最もおすすめのコリドラスです。
関連記事>>>コリドラスの産卵誘発方法
コリドラス・アエネウス(赤コリ)
青コリには若干劣りますが非常に丈夫で飼育しやすい種類のコリドラスです。
茶色い見た目をしているため赤コリと呼ばれ、体の中央に黒いラインが入っているのが特徴です。
青コリと同じくパイロットフィッシュとして飼育可能であり、繁殖も簡単です。
体形は胴回りが太く、しっかりと餌を食べて大きくなった個体はどっしりとして水槽内でも存在感があります。
コリドラス・アエネウスアルビノ(白コリ)
真っ白な体に赤い目が特徴のコリドラスです。
アエネウスのアルビノ個体が白コリとよばれ、色は異なりますがアエネウスと同種ですので特徴も赤コリと同じです。
通常アルビノ個体は高価であったり、飼育が難しい場合が多いですが白コリは安価で飼育も簡単です。
また、同種であるため白コリと赤コリで繁殖も可能で、繁殖にもチャレンジしたいけど水槽にもう少し色が欲しい場合は白コリと赤コリを混ぜて飼育するという手段もあります。
白コリと赤コリを親に持つ子は必ず赤コリになるよ。
優勢・劣勢の遺伝子について実体験で学ぶことができるのも楽しいね。
青・赤・白コリはどれも丈夫かつ安価で、ホームセンターでも売っているため入手性も高く、初心者が最初に飼育するコリドラスにおすすめできます。
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アクアリウム未経験でコリドラスを飼育するなら青・赤・白コリがよい
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入手性がよい、丈夫、安価、繁殖が簡単などメリットがたくさん
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青、赤、白コリで迷ったら見た目の好みで選んでOK。混泳も可能
コリドラス以外の熱帯魚飼育経験者におすすめのコリドラス
アクアリウムの経験はあり、コリドラスの飼育経験がない方や、青・赤・白コリを半年以上飼育して水換えやフィルター掃除など基本的なことができるようになった方は少し特徴のある種類や価格の高いコリドラスに挑戦してみるとよいです。
コリドラス・ステルバイ
灰色の体色に白いスポットが入ったコリドラスです。
体高(お腹から背びれまでの高さ)が高いため全体的に丸い体形をしています。
胸びれに黄色いラインが入っているところも特徴です。
食欲旺盛で水質の変化にもある程度強いため育てやすく、青・赤・白コリよりは価格が高くなりますがホームセンターでも販売されていることが多い種類です。
入手しやすい種であることから青・赤・白コリの飼育に慣れた後のステップアップとして最もおすすめのコリドラスです。
コリドラス・エレガンス
白ベースに黒の模様が入っており、全体的には白っぽい印象を受けるコリドラスです。
尾びれが黄色いイエローフィンという種類も存在します。
コリドラスエレガンスはコリドラスの中でもエレガンス系と呼ばれるグループの代表種であり、遊泳力が高いことが特徴です。
普通のコリドラスは水槽底面でボーっとしている時間が長いですが、エレガンスは水槽中層あたりを泳ぎ回っていることが多いです。
体形も正面から見ると普通のコリドラスは逆三角形をしていますが、エレガンスは楕円形でありカラシンなどの泳ぎ回る熱帯魚に似た体形をしています。
性格は温厚なため、ほかの種のコリドラスとの混泳も可能で、水質の変化にも弱いわけではないので比較的飼育しやすいです。
コリドラスが泳ぎ回る水槽にしたい場合におすすめできる種類です。
入手性はあまりよくなく、アクアリウムショップでもタイミングが良くないと手に入らないことがあります。
確実に手に入れたい場合はネット通販で購入するとよいです。
コリドラス・デュプリカレウス
黒のアイバンドと頭のてっぺんのオレンジのワンポイントが特徴的なコリドラスです。
コリドラスアドルフォイという種類と非常に見た目が似ており、ショップによってはアドルフォイとして販売されている場合もありますが正確には別の種類です。
アドルフォイとの見分け方は背中の黒いラインの太さであり、デュプリカレウスのほうが太く体の1/3程度まで達しています。
体表は透き通るような白色であり、白・黒・橙の3色が非常に美しいコリドラスです。
飼育自体はそこまで難しくはないのですが、1匹あたりの価格が1000円を超えてくるため少し高価なコリドラスになります。
価格は少し高いものの入手性は悪くなく、大きめのショップやネット通販で安定して購入することができます。
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アクアリウム経験者ならば体形や動き、価格など少し特徴的なコリドラスにチャレンジするとよい
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コリドラスステルバイ、エレガンス、デュプリカレウスがおすすめ
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大型ショップやネット通販をうまく利用すると入手しやすい
1年以上病気の個体をだすことなく飼育できた人におすすめのコリドラス
1年以上にわたって病気の個体を発生させることなく飼育できた人は、基本的な飼育方法にプラスして以下のことができるようになっています。
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調子の悪い個体を事前に見つけることができる
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正しく病気を見分けることができる
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病気に対して正しい対処ができる
ここまでくるとほとんどのコリドラスを飼育することができるため、自分の好みのコリドラスにどんどんチャレンジしていきましょう。
コリドラス・パンダ
コリドラスの中で最も人気が高く有名な種類です。
茶色い体に黒の背びれとアイバンド、尾びれの付け根のスポットが特徴で、パンダのような見た目をしていることが名前の由来です。
ノーマルのほかに背びれや尾びれの長いロングフィン、体が真っ白なゴールデンなどが存在します。
ゴールデンは白コリとよく似ていますが、アルビノ個体ではないため目は黒色であることが大きな違いです。
ゴールデンはぱっと見ただけじゃコリドラスパンダだとわからないけどノーマルやロングフィンのパンダと繁殖も可能だよ。
人気の高さから初めての飼育に選ぶ方が多いですが、若干水質に敏感なところがあるためほかの種でしっかりと慣れてからチャレンジしたほうが良いです。
コリドラスパンダはすぐに死ぬと言われることが多いですが、原因は人気の高さから入荷量が多く、乱雑に扱われた個体がショップに出回りやすいためです。
購入前にすでに手遅れの個体が販売されていることがあるため、元気な個体か、病気になっていないか、寄生虫がついていないかなどのを見分ける知識が必要になります。
関連記事>>>【病気の早期発見に必須】元気がないコリドラスを見分ける13の特徴
購入後の水合わせは点滴法で行うのが必須で、雑な水合わせをしてしまうと体調を崩してしまいます。
個体の調子の良し悪しを判別して元気な個体を購入し、しっかりと点滴法で水合わせをすればそう簡単に死ぬことはありません。
関連記事>>>【自作で簡単点滴法】コリドラス飼育におすすめの水合わせ方法を徹底解説
慣れれば飼育は難しくなく、水槽内で繁殖もしてくれます。
コリドラス・ハブロースス
コリドラスピグミー、コリドラスハステータスと並ぶミニコリ(チビコリ)の1種です。
通常6cm程度まで大きくなるコリドラスの中で、ハブローススは成長しても3cm程度と小ささが人気のコリドラスです。
ピグミーやハステータスは水槽内を泳ぎ回り、カラシンなどの熱帯魚に近い動きをするのに対してハブローススは水槽底面でボーっとしており、コリドラスをそのまま小さくした特徴を持っています。
注意しなければならないのは若干食が細く、ほかのコリドラスほど食欲旺盛ではないため、しっかりと餌を食べているか確認する必要があるところです。
体も小さいため混泳水槽で飼育するとほかの熱帯魚やコリドラスに餌をとられやすく、やせ細っていく場合があります。
単独で飼育するか、混泳する場合は1日に複数回餌を与えるなどハブローススにも餌がいきわたるように工夫が必要になります。
関連記事>>>【与える頻度で調整】コリドラスに適した餌の量を徹底解説【目安も紹介】
また、体が小さいということは体力も少ないため、混泳水槽で水質が悪化し始めるとハブローススから死んでいきます。
少し難しい種類なので餌と水質管理がしっかりとできるようになってから飼育するのが望ましいです。
コリドラス・ベネズエラブラック
お腹が白く、それ以外は真っ黒というかわいいとかっこいいを兼ね備えたコリドラスです。
体形はアエネウスと同じく太めのぽっちゃりした形をしています。
他のコリドラスと同じく性格は温厚なため、混泳も可能です。
体が少し大きくメスだと6cmを超え、食欲旺盛のためミニコリや成熟していないコリドラスと混泳する場合は餌を奪ってしまいやすく注意が必要です。
飼育自体は難しくないのですが1匹あたり2000~3000円程度とコリドラスの中では高価な種類のため、基本を身につけたうえで飼育するようにしましょう。
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1年以上病気の個体を発生させることなく飼育できた人はほとんどのコリドラスを飼育可能
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パンダ、ハブロースス、ベネズエラブラックがおすすめ
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いろんなコリドラスにチャレンジして自分に合った種類を探そう
難しい種類にチャレンジしたい人におすすめのコリドラス
最後に比較的高価で水質にも敏感なコリドラスをご紹介します。
難しい種類といってもここまで順を追ってレベルアップしてきた人であれば問題なく飼育できますので、見た目が気に入れば是非飼育を検討してみてください。
コリドラス・イルミネータス
ゴールド・レッド・グリーンの3色が存在し、背中に濃いラインが入っているのが特徴です。
イルミネータスゴールドは全身が金色に輝くコリドラスで、体表が地味な種が多いコリドラスの中では非常に派手です。
水槽内でも存在感があり、よく目立ちますが正真正銘野生にも生息している個体で生息地によって色が変わります。
価格はゴールド<レッド<グリーンの順で高価になり、ゴールドは比較的入手しやすいですがレッドやグリーンはなかなか販売されておらず入手が困難です。
水質の変化に敏感な種類で購入後の水合わせは点滴法で時間をかけて行う必要があり、水換え時の換水量や換水速度にも注意する必要があります。
まとめ
コリドラスは飼育者のレベルによって以下のようにおすすめの種類が変わります。
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『アクアリウム初心者』
パレアタス、アエネウス、アエネウスアルビノ -
『水換え、フィルター掃除などの基本的なことができる』
ステルバイ、エレガンス、デュプリカレウス -
『病気の対応や対策ができる』
パンダ、ハブロースス、ベネズエラブラック -
『難易度の高い種類に挑戦したい』
イルミネータス
ここで紹介したのはあくまで参考であり、この順番でないと飼育できないというものではありません。
少し難しい種類だったとしても、いきなり挑戦してみるのもよいです。
あきらめなければ必ず上達します。
私も今までにたくさん失敗してきました。失敗は以下の記事で紹介しています。
関連記事>>>プロフィール
大切なのは失敗の原因を考えること、対策して次から同じ失敗をしないこと、なによりコリドラスの飼育を楽しむことです。
コリドラスは非常に多くの種類が存在するため、本記事では紹介しきれない種が無数にあります。
楽しみながら自分に一番合ったコリドラスを探してみてください。
飼育するコリドラスが決まったら購入する前に体調のいいコリドラスと悪いコリドラスの特徴について知っておきましょう。
コリドラスの体調の良し悪しの見分け方は以下の記事で解説しています。