- 水換えはどれくらいの頻度で行えばいいのかわからない
- 水換え頻度を減らす方法を知りたい
- ついつい水換えがめんどくさくて期間があいてしまう
- コリドラスが頻繁に病気になる
これらの悩みを持っている方も多いのではないでしょうか?
実は最適な水換え頻度というものは知る必要がありません。
なぜなら最適な水換え頻度はその時の水槽の生体数や水温、水量などによって左右され一定ではないからです。
水換え頻度が最適でなくても早めに水換えをすれば水槽内の生体に悪影響を及ぼすことはありません。
この記事では自分に合った水換え頻度で維持できる水槽の作り方とおすすめの水換え頻度をご紹介します。
この記事を読むと水換えが習慣化して病気やコケの発生しにくい水槽を維持できるようになるよ
結論としては2週間水換えしなくても生体に影響のない水槽を作って毎週水換えするのがおススメです。
水換え頻度が生体に与える影響は大きい
水換えは水槽内の有害物質を水槽外に排出するという生体の命に直結する作業です。
水換えの方法が適切でなく水槽内に汚れが残っていたり、水換えの頻度が少ないと生体は様々な病気になってしまいます。
関連記事>>>アクアリウム初心者でもできる失敗しないコリドラス水槽の水換え方法【9つの手順】
水換え不足からくる病気にはエロモナスやカラムナリスといった致死性の高い病気もあり、コリドラスはこれらの病気で死んでしまうことが非常に多いです。
また病気以外にも水槽内の富栄養化によるコケの大量発生により鑑賞性が失われることもあります。
水槽の水を常に清潔に保つにはどれだけの頻度で水換えを行うかは非常に重要になります。
水換え頻度の考え方
最適な頻度で水換えする必要はない
水換えの頻度というと水槽内の生体に影響がでないギリギリのところで水換えをするのが水換え頻度をなるべく少なくできて、生体に影響もでないため最適な頻度だと考えられます。
しかし、最適な頻度は水槽の水量や水温、生体の数、与えた餌の量などの多くの要素に影響されて常に変動しているので常に最適な頻度で水換えをすることは不可能です。
例えば2週間ごとの水換えが最適な頻度である水槽で2週間ごとに水換えを行っていた場合は変動要素によって問題ないときもあれば生体が病気になってしまうこともあります。
そのため水換えは水槽の限界に対して早めに行った方がトラブルも少なく安定して管理することができます。
どれだけ水換えのいらない水槽を作るかを考える
では早めの水換えとはどれくらいの頻度のことを言うのか?ということになりますが、これは水槽によって異なります。
1か月水替え不要の水槽で2週間ごとに水換えを行っていれば早めの水換えですが1週間水替え不要の水槽で2週間ごとに水換えを行っていれば遅すぎとなります。
つまり水換えの頻度は同じでも対象となる水槽によって早いか遅いかは変わるということです。
逆に言うと水換え頻度は重要ではなくどれだけの期間水換えしなくても問題にならない水槽を作るかの方が大事だということです。
よく水質悪化で生体が病気になったり、水換えがめんどくさくて期間が空いてしまう人はまず適当に水槽を立ち上げてしまうため自分に合った水換え頻度よりも多い頻度で水換えを行わないと水槽が維持できない状況になっているということです。
考え方は逆で、自分はめんどくさがりだから1か月に1回の水替え、2週間に1回の水換えにしようと最初に水換え頻度を決めてから、その頻度でも成り立つように水槽を作る必要があります。
自分に合った水換え頻度の水槽の作り方
では自分に合った水換え頻度でも成り立つ水槽はどのようにして作ればよいかを解説します。
生体を少数から徐々に増やしていく
水槽内に生体がいなかった場合、水換えを行わなくても生体に悪影響がでることはありません。
最初に1週間に1回や2週間に1回など、自分に丁度よいと思う水換え頻度を決めて、それよりも1週間以上長い期間で水換えを行います。
1週間に1回が丁度よい人は2週間に1回、2週間に1回が丁度よい人は3週間に1回くらいで水換えするといいよ
水換えを行いながら水槽内の生体の数を1匹、2匹と少しずつ増やしていきます。
大きい水槽であるほど生体の数の増やし方は2匹ずつ、3匹ずつなどざっくりで増やしていくことができます。
生体の体調が崩れたところが決めた水換え頻度で維持できる限界期間なので生体を増やすのを止めて水換えを自分に丁度よい頻度に戻せば余裕を持って飼育できます。
生体の体調が崩れる前に自分が飼育したい生体の数に達したときは、自分に合った水換え頻度でも十分余裕を持って飼育できるということなので、無理にそれ以上生体数を増やす必要はありません。
いきなりこんなにたくさん飼育しちゃダメだよ
ろ過能力を上げる
すでにある程度の生体を飼育しており、体調を崩す生体が多くて困っているという場合は上記で紹介した徐々に生体の数を増やしていくという方法は使えません。
方法としては水換え頻度を減らしても成り立つように水槽を工夫するしかありません。
水換え頻度を減らすにはフィルターのろ過能力を上げることが効果的であり、ろ過能力を上げるには以下の3つの方法があります
- サブフィルターを設置する
- 大きめのフィルターを設置する
- フィルターを改造する
魚の糞などの有毒物質はフィルターに繁殖したバクテリアによってアンモニア⇒亜硝酸⇒硝酸塩と変化します。
ろ過能力を上げることによってすべての有害物質が毒素の低い硝酸塩になり分解速度も速くすることができます。
ただし硝酸塩自体は水換えによる排水で減らす必要があるためろ過能力を上げたところで水換え不要にはならないので注意が必要です。
また、1.のサブフィルターを設置することはフィルターの清掃時にもろ過能力の低下を防ぐメリットもあるため特におススメできる方法で、サブフィルターにはスポンジフィルターが相性が良いです。
関連記事>>>サブフィルターはコリドラス水槽に必要か?
関連記事>>>コリドラス水槽におススメのサブフィルターはどれ?
2.の適正サイズより1つ大きいフィルターを設置する方法確かにろ過能力は上がりますが、外部フィルターだと水流が強くなりすぎ、成長途中の小さな個体などは体力を消耗して死んでしまったり、汚れのたまる止水域から出てこなくなり結局病気になってしまうことがあるので注意が必要です。
3.のフィルターを改造する方法は外部フィルターの吸水部にスポンジフィルターのスポンジをつけたり同じく外部フィルターの吸水部に底面フィルターを接続したりとたくさんの改造が存在しますが、異なるフィルターをくっつける改造が多いです。
興味がある方はチャレンジしてみるとよいですが、異なるフィルターをくっつけているということは単純に2つフィルターを設置しているのと大差はないので、そういったことが苦手だという方はサブフィルターとして別々に設置すればよいと思います。
フィルターのろ材を増やす、効果の高いものに替えるなどの改造は簡単にできるため、おススメできる方法です。
フィルターの掃除頻度を増やす
水換えをしっかりと行っているのに生体の調子が悪い場合はフィルターが汚れている可能性があります。
原因がフィルター内の汚れにある場合はいくら水換えをしても意味がありません。
フィルターの掃除は『月末に掃除する』や『毎週メインフィルターとサブフィルターを交互に掃除する』などルールを決めて掃除すると忘れることがなくなります。
水替えとフィルター掃除はどちらかを頻繁に行うのではなく両方をバランスよく実施しないと水質悪化を招いてしまいます。
また水換えのときに同時に行うと水槽から排水する飼育水を使ってフィルターの掃除ができるため効率よく作業ができます。
関連記事>>>フィルターの適正な掃除頻度は?
大きめの水槽で飼育する
水量が多ければ有毒物質が存在しても水量で濃度を薄めることができるため頻繁に水換えする必要がなくなります。
近年ではキューブ水槽やスリム水槽などの小型水槽が人気ですが、大きめの水槽で飼育したほうが水質が安定するのでおススメです。
おススメのサイズは60cm規格水槽で、それ以上の大きさになると重量が重たくなるため床の強度や、水槽を設置するスペースの問題が発生します。
コリドラス飼育における水槽の大きさについては以下の記事も参考にしてください。
関連記事>>>【飼育数で決める】コリドラス飼育におすすめの水槽サイズ
餌の量を減らす
有毒物質の発生源が少なければ水換えをする頻度は少なくても水槽を維持できます。
熱帯魚に早く大きくなってほしい、お腹いっぱい食べて元気に育ってほしいという想いから餌を与えすぎてしまいがちです。
餌の食べ残しが発生すると有毒物質を大量に発生させ、一気に水質が悪化します。
結果として元気に育ってほしいという想いとは裏腹に熱帯魚の命を奪ってしまうことになります。
熱帯魚の種類にもよりますが、大食漢のコリドラスでも数日~1週間ほどであれば餌がなくても生きていくことは可能です。
繁殖を目的にしていないのであれば餌の量はかなり少なめでも問題はありません。
最初は少なめの餌で開始して、熱帯魚のお腹の様子をよく観察し痩せていくようであれば少し増やしてあげるのが良いです。
また1回に与える餌の量を少なくして1日に2回与えるようにすると食べ残しが少なく生体にまんべんなくいきわたるようになります。
関連記事>>>【与える頻度で調整】コリドラスに適した餌の量を徹底解説【目安も紹介】
水草を入れる
有毒物質を水草に吸収させて毒素を減らすことも水換えの頻度を減らすのに有効な手段です。
フィルターに繁殖したバクテリアによりアンモニアを毒性の低い硝酸塩まで変化させても硝酸塩は水中に残ったままです。
水草は硝酸塩を栄養とするため、水草を入れることで水中の硝酸塩の増加スピードを和らげることができ、水換え頻度を少なくすることができます。
成長速度の速い水草ほど硝酸塩の吸収速度が速く、ウィローモスやマツモ、アマゾンフロッグピットなどが有名です。
コリドラス飼育ならウィローモスが相性がよくておススメだよ
とはいえ、そもそもの水草の硝酸塩吸収速度はそこまで早いものではないので油断は禁物でおまけくらいの気持ちで考えておくとよいです。
おススメの水換え頻度
前述の通りどれだけの頻度で水換えを実施できるかは人によって異なるため、この頻度が良いと言うことはできません。
ただし、多くの人が実施しやすいおススメの水換え頻度はあります。
おススメの水換えは2週間水換えしなくても生体に影響が出ない水槽を作って、毎週水換えをすることです。
週に1回であればサラリーマンや学生は休みの日に実施できますし、フリーランスや主婦(夫)の方も1日この曜日と決めてしまえばほとんどの人が実施可能な頻度です。
さらに毎週の決まった曜日に行えば忘れにくく習慣化しやすいため、水換えがめんどくさくなりにくいです。
また、急な用事で水換えができなくても次の週に水換えをすれば生体に影響はでませんし、2週間あれば旅行でも十分な期間です。
まとめ
水換えはどれだけの頻度で行うかではなく、自分に合った水換え頻度を先に決めてその頻度でも問題の起きない水槽を作ることが大切です。
自分に合った水換え頻度で問題の起きない水槽は、自分に合った頻度よりもさらに長い期間で水換えをしながら徐々に生体の数を増やしていくことで作ることができます。
すでに複数の生体を飼育しており徐々に生体を増やしていく方法をとることができない場合はフィルターのろ過能力を上げたり、大きい水槽で飼育するなどの対策をすることによって少しずつ水換え頻度を少なくしていくとよいです。
おススメは2週間水換えをしなくても生体に影響のでない水槽を作って毎週水換えすることです。
毎週水換えをすることによって水換えが習慣化し、常に水槽内を清潔に保てることによって生体が健康で長生きできるようになります。
水換え頻度は飼育する人によって正解が異なるため難しいですが、自分に合った水槽管理を確立できてからは水槽がかなり安定するので困っている方は是非今回の内容を実践してみてください。
というわけで、みなさまのよいコリドラスライフを祈っております。
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