コリドラス水槽に適した照明の選び方と点灯時間

活着するミクロソリウム 照明
  • 照明の性能は何によって決まるのかわからない
  • 照明の役割がわからない
  • 照明の選び方がわからない
  • 照明は何時間点灯させればよいのか知りたい
  • コケが発生して困っている

コリドラス水槽においてこのようなことで困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

照明は水槽を綺麗に見せてくれるためアクアリウムには必須の装置ですが、実は使い方を誤ると逆に水槽を汚く見せてしまうことになってしまいます。

なぜなら照明は点灯時間によってはコケの大量発生を招いてしまうことがあるからです。

この記事では照明の性能の見方や照明の選び方、おすすめの照明時間など照明について詳しく解説します。

この記事を読むと照明の正しい使い方がわかって自分に合った照明を選べるようになるよ

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結論としてはコリドラス水槽では水槽サイズに合った照明であれば特に性能を気にする必要はなく、1日8時間を目安に照明を点灯させると生体、水草ともに調子よく飼育ができます。

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照明の設置は必須

照明は水槽上部に設置して水槽内を明るく照らしてくれる装置です。

最近では低消費電力、高光量のLED照明が主流になっています。

照明は水槽の幅によって必要な長さも変わりますし、水槽の高さによって水深が変わるため必要な光の量も変わってくるため、水槽のサイズに合った商品を設置する必要があります。

水槽内を非常に綺麗に見せてくれるため視覚的に楽しむアクアリウムでは必須の装置といえますが、照明は水槽が綺麗に見えること以外にも様々なメリットが存在します。

照明

関連記事>>>コリドラス飼育に絶対必要なもの14選

照明の性能を表す5項目

光の量を表す光束(lm)

照明の光の量はルーメン(lm)という単位で表され、値が大きいほど光の量が多く明るい照明です。

新しく照明を購入する場合は最初に必ず確認する必要がある数値です。

『〇〇cm水槽ならば〇〇ルーメンほど必要』と言われますが、水槽の大きさに対して必要な光量の目安があるのではなく、水槽内で育成する水草の種類によって必要な光量が変わります。

たくさん光を必要とする水草を育成する場合は光量の多い照明が必要ですし、陰性水草のようなあまり光を必要としない水草しか育成しないのであればそこまで光量は必要になりません。

水槽の大きさと、どのような水草を飼育するかを考えた上で何ルーメンの照明が必要かを考えることが大事です。

光の波の長さを表す波長(nm)

光の波の1周期の長さを表す単位でナノメートル(nm)で表されます。

光の波長の長さによって人の目には異なる色に見えます。

360~830nmの範囲の波長を可視光といい、その範囲より長くても短くても人間の目には見えません。

360~830nmの範囲内では波長が長くなるにつれて紫⇒青⇒緑⇒黄⇒赤と色が変化します。

水草などの植物の多くは500~600nm付近の緑から黄にかけての波長を表面で反射するため人間の目には緑色に認識することができます。

また照明の光は白く見えますが、これは360~830nmの色の光が混ざることで白く見えています。

植物の成長には450nm付近と660nm付近の波長の光を照射すると効果的であることがわかっています。

外部リンク>>>LED (発光ダイオード)を利用した植物の成長促進に関する研究

光の色を数値化した色温度(K)

光の色を数値化したものでケルビン(K)で表されます。

数値が小さいほど暖色の光であり、逆に大きいほど寒色の光になります。

太陽光は5000~6000Kと言われており、水槽の照明はこれよりも値の大きい寒色よりの商品が多いです。

暖色の柔らかいイメージの水槽にしたければ数値の低い照明を、寒色で透明感のある水槽にしたい場合は数値の高い照明を選ぶとよいです。

太陽光との色の見え方の近さを表す演色性(Ra)

同じ物体を太陽光の下と照明の光の下で見たときにどれだけ色が近いかを数値化したもので、アールエー(Ra)で表されます。

数値が100に近いほど太陽光と同じ色で見える照明ということになります。

小さい照明など商品によっては記載されていないものも多いです。

電気の消費量を表す消費電力(W)

電流×電圧で求められる電力消費量であり、ワット(W)で表されます。

数値が大きいほど電気の消費量が大きく毎月の電気代が高くなります。

昔はワットの数値が大きい=明るい照明だったのですがLED照明の普及により消費電力が少なくても明るい照明が作れるようになったため、明るさについては光束のルーメン(lm)で表されるようになりました。

コリドラス水槽に照明を設置するメリット

水槽が綺麗に見える

水槽に照明を設置すると水槽内が明るくなり、水が透き通るように綺麗に見えます。

たとえ昼間であったとしても照明があるのとないのでは水槽の見え方が全く違い、照明があるほうが圧倒的に綺麗です。

照明あり水槽

照明なし水槽

上の画像が照明あり、下の画像が照明無しで同じ時間でも見え方にこれだけの差があるよ

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照明の性能によっても見え方は変わりますが、鑑賞性という面では水槽のサイズに合った照明を選べば十分な効果を得ることができます。

それ以上は水槽をどう見せたいか?という飼育者の好みによるところが大きいです。

またコリドラスは明るいところに長時間いるとストレスを感じてしまうため、流木やシェルターなどで必ず陰になる場所を作ってあげましょう。

明るいところは落ち着かない・・・

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水槽内の変化に気付きやすい

長期にわたって安定した水槽管理を続けていくには水槽内の微々たる変化にも気付く必要があります。

水槽内の小さな変化に気付くには照明は不可欠です。

例えば産卵ではコリドラスの卵は種類にもよりますが直径1~2mm程度で色も透明、さらには産み付けられる場所は水草の葉の裏や透明な水槽壁面など様々であり照明が点灯していても気付かないこともあるくらいです。

ウィローモスに産み付けられた卵

また病気ではコリドラスの出血やヒレの破れ、ヒゲの溶けなど細かなところまでチェックする必要があるため水槽内は見やすいに越したことはありません。

トリートメント中のコリドラス

お腹が内出血してしまっているね。
コリドラスの病気は早期に発見できるかが運命の分かれ道だよ

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熱帯魚の体内時計を調整できる

熱帯魚も人間と同じように体内時計を持っており体内時計が狂ってしまうと体調不良などを引き起こします。

照明を設置して、毎日同じ時間に電源ONとOFFを繰り返せば熱帯魚も規則正しい生活を送ることができます。

もちろん実際の日照時間に合わせる必要もないため照明があると熱帯魚の日の出と日の入り時刻は自由に決めれることになります。

毎日決まった時間に照明の電源をONOFFするのは大変ですのでコンセントタイマーを利用するのがおススメです。

コンセントタイマーはあらかじめ電源を入れる時間と切る時間を曜日ごとに指定しておけば自動で入り切りしてくれる商品です。

コンセントタイマー

あまりにも安い商品を買うと数か月で内部回路のコンデンサが破裂して壊れてしまった経験があるので以下の商品がおすすめです。

現在2年以上経過していますが問題なく使用できています。

また、コンセントタイマーを使えば夜でも水槽を鑑賞することができるというメリットもあります。

コリドラスはナマズの仲間では珍しく昼に活動する熱帯魚です。

太陽と同じ時間に照明のONOFFをしていると、仕事の帰りが遅くなる方だと帰宅時にはすでにコリドラスの活動時間は終わっています。

しかし例えば照明の点灯時間を13:00~21:00の8時間にしてコリドラスの体内時計を調節してしまえば夜に仕事から帰宅してからでもアクアリウムを眺める時間を作ることができます。

朝しか家にいない人、夜しか家にいない人などそれぞれのライフスタイルに合わせたアクアリウムが可能になります。

水草が育てられる

水草の育成も行うのであれば照明は必須です。

水草の緑は水槽に映えるため、水草があるかないかによって水槽の印象は大きく変わります。

またコリドラスに有害な物質を栄養として吸収してくれる働きもあり、葉の影はコリドラスの隠れ家にもなるためメリットが多く、育成が簡単な水草で十分なので育成したほうが良いです。

どのような照明が必要かは育成したい水草によっても変わりますがコリドラスと相性の良い活着性のある陰性水草であればそこまで照明の性能にこだわらなくても育成することができます。

ミクロソリウムとアヌビアスナナ

コリドラス水槽に合った照明の選び方

コリドラス水槽の照明は水草で決まる

コリドラスの飼育自体は特に照明の性能が関係することはなく、鑑賞性の問題しかありません。

照明のスペックを考慮する必要があるのはコリドラス水槽内で水草の育成を行う場合です。

たくさんの光を必要とする水草を育成しようとするとそれに合った強い光の照明が必要になりますし、そこまで光を必要としない水草であれば特に照明のスペックを気にする必要はありません。

まずは照明を選ぶ前にコリドラスと相性の良い水草、悪い水草を知り、その水草に合った照明を選ぶことが大切です。

コリドラスは底に根を張る水草と相性が良くない

コリドラスは本来粒の細かい砂の上で生活しており砂の中の小さな生物を砂の中に口を突っ込んで探して食べています。

この口を突っ込む動作は『モフモフ』と呼ばれることが多く、とても愛嬌があることから、コリドラスの人気の秘訣ともいえる動作です。

しかし、このモフモフによってせっかく植えた水草の根が張る前に掘り起こされてしまいやすく気付いたら水草が水面に浮いている、ということが起こってしまいます。

モフモフできないくらい粒の大きな砂を使えば掘り起こされる確率は減りますが、根の張った水槽底面は掃除しづらく汚れが溜まりやすくなってしまいます。

水槽の底で生活するコリドラスは汚れの影響を受けて病気になってしまう確率が高くなるので少し難易度の高い飼育方法と言えます。

またせっかくコリドラスを飼育するのであれば、本来生息している環境に近い状態で、たくさんモフモフさせてあげるほうがおすすめです。

コリドラスイルミネータスゴールド

基本ボクらはモフモフしているかボーっとしているかのどっちかだよ

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コリドラスは石や流木に活着する陰性水草と相性が良い

ではコリドラスに相性の良い水草はというと石や流木に活着するタイプの水草と非常に相性が良いです。

『活着』というのは土などに根を張らず、石や流木などに根でくっつきながら成長していくことです。

活着するまではテグスなどで水草と流木等をしっかりと固定する必要がありますが一度活着してしまえばコリドラスがモフモフしても外れることはありません。

活着するミクロソリウム

わかりづらいけど左上から木製ピンセットでミクロソリウムだけをつかんで活着している小石を持ち上げているよ

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また活着するタイプの水草は陰性水草であることが多いです。

陰性水草とは影になるようなあまり日の当たらない場所でも育つことができる水草のことです。

水草なので光合成自体は必須ですが一般的な水草よりも少ない光量でも育つことができます。

  • アヌビアスナナ
  • ミクロソリウム
  • ウィローモス
  • ブセファランドラ

代表的な活着性のある陰性水草としてはこれらの種類があげられます。

アヌビアスの中にもアヌビアスナナ・プチやアヌビアスナナ・ゴールデンなどたくさんの種類がありますのでお気に入りの水草を水槽に入れるとよいです。

水槽のサイズに合った照明であれば特に問題はない

  • コリドラス水槽の照明は水草で決まる
  • コリドラスは活着性のある陰性水草と相性が良い
  • 陰性水草は多くの光を必要としない

以上のことからコリドラス水槽に高性能な照明は必要ないことがわかります。

陰性水草の育成ができれば、あとは鑑賞性が満たされれば照明としての役割は果たせます。

鑑賞性は水槽のサイズに合った照明を選べばある程度満たされますし、それ以上を求めるのであれば飼育者の希望に合った光量、波長、色温度、演色性、消費電力の照明を選ぶ必要があります。

具体的どの商品がおススメかは以下の記事で紹介しています。

関連記事>>>低コストで性能十分!水草育成も可能なコリドラス水槽におススメの照明3選

おすすめの照明時間

照明の点灯にはコンセントタイマーを使用すると自動で毎日決まった時間に電源のONOFFができるのですが、ONしてからOFFまでの点灯時間を何時間に設定するかは非常に重要です。

照明の点灯時間が長すぎると水槽壁面や水草の葉の表面にコケが大量発生してしまいます。

コケの大量発生した水槽は非常に見栄えが悪くなりますし、水草の葉の表面にコケが生えてしまうと水草が光合成をできなくなり枯れてしまう可能性があります。

逆に照明の点灯時間が短いと水槽を鑑賞できる時間が短くなりますし、光合成できる時間が少ないと水草が調子を崩す可能性もあります。

コケも発せずに調子よく水草を育てるにあたっておすすめの照明点灯時間は8時間です。

もちろんコケの発生は水中に含まれる栄養によっても左右されるので与える餌の量や生体の数、水替え頻度によって最適な点灯時間は変化しますが8時間からスタートしてコケの発生量や水草の調子を見ながら時間を伸ばしたり縮めたりするとよいです。

関連記事>>>【与える頻度で調整】コリドラスに適した餌の量を徹底解説【目安も紹介】

関連記事>>>熱帯魚を健康に保つ自分に合った水替え頻度の水槽の作り方

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まとめ

照明の性能は光束(lm)、波長(nm)、色温度(K)、演色性(Ra)、消費電力(W)の5つの数値で表されます。

コリドラス水槽に照明を設置することによって鑑賞性の向上、水槽管理がしやすくなる、体内時計の調整が可能になる、水草の育成が可能になるなどのたくさんのメリットがあるため必ず設置したい装置です。

どのような照明を設置する必要があるかはコリドラス水槽内で育成する水草によって変化しますが、コリドラスはあまり光を必要としない陰性水草と相性が良いため、水槽サイズに合った照明であればあとは飼育者の好みで水槽をどのように見せたいかで性能を選ぶとよいです。

照明にはコンセントタイマーを使って自動で電源のONOFFを行うと点灯し忘れ、消し忘れがなく便利で、点灯時間はコケの大量発生を防ぐために8時間程度に設定し、水槽を観察しながら微調整するのが良いです。

コンセントタイマーは以下の商品が現状2年以上問題なく使用できており、価格もお手頃なのでおすすめです。

照明は設置することによって生体だけでなく水草育成の楽しさも味わえるため、より深くアクアリウムを楽しむきっかけになると思います。

是非購入を検討してみてはいかがでしょうか?

というわけで、みなさまのよいコリドラスライフを祈っております。

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