【全ショートノーズ共通】元気に長生きさせるコリドラスの飼い方

元気に泳ぐコリドラス コリドラスの飼い方
  • 初めてコリドラスを飼育するため飼い方の手順を知りたい

  • 飼育していたコリドラスが死んでしまったため、育て方を見直したい

  • コリドラスを元気に長生きさせたい

これらの悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか?

実はコリドラスの飼い方にはコツがあり、知っているか知らないかで飼育が簡単と感じるか難しいと感じるかが変わります。

なぜならコリドラスは底物と呼ばれる水槽の低層で生活する熱帯魚であり、水槽の上層や中層で生活する熱帯魚とは気を付けるポイントが異なるからです。

この記事ではコリドラスを飼うにあたって必要な作業と流れを紹介します。

コリパン
コリパン

この記事を読むとコリドラスの飼い方のポイントがわかるようになって、元気に長生きさせることができるようになるよ。

結論
  • コリドラスの飼育はトリートメントと水合わせを行った後は水換え(カルキ抜き)とフィルター掃除、餌やりのループ

  • 水換えは必ず水槽底面から汚れと一緒に水を吸い出す

  • 餌の与えすぎは厳禁。たくさん与えたい場合は餌の量は少なく、与える回数を増やす

  • コリドラスの飼育は水を常にきれいに保つことが長生きの秘訣

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道具の準備と水槽の立ち上げは事前に必須

ラムズホーンとヒーター

コリドラスはアクアリウム初心者でも飼育可能な熱帯魚です。

しかし、飼育するためには事前に以下の2点の準備が整っていることが大前提となります。

  • 飼育に必要な道具が揃っている

  • パイロットフィッシュを1か月程度飼育して水槽が立ち上がっている

まだ準備が整っていない場合は上記2点を満たしてからコリドラスを飼育しましょう。

特に水槽が立ち上がっていないと水質が安定せず、コリドラスが病気になったり死んでしまう可能性が高くなるため注意が必要です。

頻繁に水換えをすることなどが対策となりますが非常に手間が増え大変です。

必要な道具や水槽の立ち上げ方は以下の記事を参考にしてください。

関連記事>>>初心者でも簡単!ゼロから始めるコリドラス飼育

また、準備が整っていない状態ですでにコリドラスを購入してしまったという場合は、道具をすぐに揃えて水槽の水を2日に1回1/3の量を換水して水槽が立ち上がるまでしのぎましょう。

コリドラスの飼育ルーティン

ボトムサンドごと吸い出す

コリドラスを飼うにあたって行う作業はトリートメント・水合わせ・水換え(カルキ抜き)・フィルター掃除・餌やり・水質管理・水温管理の8つです。

コリドラスを購入したときにトリートメントと水合わせを行い、あとは水質と水温を管理しながら水換え(カルキ抜き)・フィルター掃除・餌やりをループすることで飼育することができます。

コリドラスの飼育ルーティン

コリドラスが体調を崩して薬浴が必要になったり、産卵して稚魚を育てる場合は他にもやることはありますが、まずは8つの基本作業をしっかりと覚える必要があります。

元気に長生きさせるコリドラスの飼い方

泳ぐコリドラスパンダ

トリートメント

購入したばかりのコリドラスは病気になっていたり、寄生虫に寄生されている場合があります。

そのまま飼育水槽に入れてしまうと病気の個体は体力を奪われて死んでしまう可能性が高くなり、寄生虫に寄生されていると水槽内に寄生虫が蔓延しほかのコリドラスにうつってしまいます。

対策として購入したばかりの個体は別容器にて1週間程度様子をみて、問題のない個体であった場合は飼育水槽に移し、病気や寄生虫が見つかったら薬浴をして治してから飼育水槽に移します。

トリートメント中のコリドラス

この1週間程度病気や寄生虫の有無を確認する作業をトリートメントと呼びます。

トリートメントは小さな容器であれば何でもよいですが生体が少数であればサテライトLを使用すると便利です。

トリートメント時に必ず薬浴するという人もいますが健康な個体を薬浴すると余計なストレスがかかってしまいます。

また、病気の種類もわからない状態では薬が効果があるものかどうかもわからないため、異常が確認できた個体のみ薬浴するのがおすすめです。

1週間以上の期間トリートメントを行えば調子の悪い個体は十分選別することができます。

関連記事>>>手順ごとに詳しく解説!コリドラスのトリートメント方法

水合わせ

トリートメントで問題のなかった個体は飼育水槽に移動させます。

しかし、トリートメントを行った容器内の水質と飼育水槽内の水質は異なるためドボンとそのまま入れてしまうと急激な水質の変化でショックを起こし、体調を崩したり死んでしまうこともあります。

対策としてトリートメント容器内の水に飼育水槽内の水を少しずつ混ぜていくことで、コリドラスを飼育水槽内の水質に徐々に慣れさせていく作業が必要になります。

この作業のことを水合わせといいます。

生体を飼育水槽に導入して1週間程度で元気だった個体が急に死んでしまった場合は水合わせの失敗が原因であることが多いです。

水合わせの方法はたくさんありますが最も生体にストレスが少なく失敗も少ない点滴法を使って水合わせを行うのが最もおすすめです。

関連記事>>>コリドラスに負担の少ない水合わせ方法

点滴法での水合わせ

水換え

水槽にはフィルターの設置が必須ですが、フィルターは水槽内の有害物質を毒性の低いものに変えてくれる装置であり取り除くことはできません。

取り除くためには水ごと水槽の外に排出する必要があり、水槽内の水を排出し減った分の新しい水を入れることを水換えといいます。

水換えの換水量は生体の飼育数やフィルターの大きさなどによって変動しますが基本は水槽内の水量の1/3程度が望ましいです。

また、コリドラスは水槽の底で大半の時間を過ごすため、水槽底面を綺麗に保つことが非常に重要です。

餌の食べ残しや糞は水槽の底に蓄積するため、水換えは水槽の底から水を吸い上げるように行うと良いです。

コリドラス水槽の水換え

吸い上げた水はバケツなどに溜めておき、フィルター掃除に使用しましょう。

排水した分の水は補充する必要がありますが、しっかりとカルキ抜きを行った水道水を使用する必要があります。

サラコリ
サラコリ

フィルター掃除とカルキ抜きについては後の項目で説明します。

関連記事>>>アクアリウム初心者でもできる失敗しないコリドラス水槽の水換え方法【9つの手順】

フィルター掃除

フィルターは水槽内の有害物質を毒性の低いものに変えたり、水槽内のごみを濾過槽内で濾しとる装置です。

フィルター内の濾過槽に繁殖するバクテリアが有害物質を分解しますが、汚れも濾過槽に溜まるためろ材を中心に定期的に掃除をする必要があり、この掃除をフィルター掃除といいます。

濾過槽内のろ材に繁殖するバクテリアは水道水に含まれるカルキによって死んでしまい数を減らしてしまうため、必ずカルキを抜いた水を使って掃除する必要があります。

掃除には水換え時に飼育水槽から吸い上げた水を使って、フィルター掃除後に捨てると効率が良いです。

フィルターの掃除頻度は水槽の大きさや生体の飼育数、フィルターの大きさなどによって変わるため『自分の水槽の適した掃除頻度はどれくらいか?』を考えるのではなく『無理なく自分が行える掃除頻度に水槽を合わせる』ことが大切です。

関連記事>>>【目安も紹介】外部フィルターの掃除頻度と手間をかけない掃除方法

カルキ抜き

水道水には殺菌のためにカルキと呼ばれる塩素が含まれています。

塩素は生体やバクテリアにダメージを与えるため水換え時などに水槽内に入れるときは、水道水内のカルキを抜く作業が必要になります。

この作業のことをカルキ抜きといいます。

カルキを抜く方法は複数ありますが、最も簡単なのはカルキ抜き剤を水道水に混ぜる方法です。

カルキ抜き剤は安価であり、必要な時に水道水に必要な量を混ぜるだけなので手間もかからずカルキを抜くことができます。

一つだけ気を付けたいのは水量に対してあまりにも多すぎるカルキ抜き剤を混ぜてしまうと生体に悪影響を及ぼす可能性があるためしっかりと分量を量って混ぜるようにしましょう。

関連記事>>>【熱帯魚飼育の基本】水道水から簡単にカルキを抜く方法

水道水とカルキ抜き剤

餌やり

餌やりはアクアリウムの楽しみの1つであり、お腹いっぱい食べて大きくなってほしいことから餌を与えすぎてしまいがちです。

コリドラスは大食漢でたくさん餌を食べてくれることから餌のやりがいのある熱帯魚です。

餌を食べるコリドラス

しかし、餌の食べ残しは急速に水質を悪化させ、病気の個体を発生させてしまいます。

餌を与えてから10分が経過してもまだ餌をすべて食べきれていないようであれば間違いなく与えすぎです。

たくさん餌を与えたい場合は少量を複数回に分けて与える方法がおすすめです。

食べ残しが少なくなり、短時間で水槽から餌がなくなるため水質を悪化させにくいといったメリットがあります。

餌をとるのが苦手な個体と混泳している場合も複数回与えることで餌を得られる確率が高くなります。

おすすめは朝晩の2回餌を与えることですが飼育者の生活習慣に合わせて決めると良いです。

関連記事>>>コリドラスの適正な餌やり回数

水質管理

ここまでで紹介した作業を日々こなしながら水槽の状態を常に監視する必要があります。

水槽は絶妙なバランスで成り立っており、生体を増やしたり、少しだけ掃除をサボったり、気温が高くなったりといった些細なことでバランスを崩し水質が悪化してしまいます。

常に水槽を監視することでバランスが崩れたことにいち早く気づくことができ、対策が打てるようになります。

バランスが崩れたとわかる目印として以下のような特徴が挙げられます。

  • 苔が大量に発生した

  • 水槽水面の油膜や泡が消えない

  • コリドラスが体を底砂などに擦り付けてかゆがっている

これらは水槽内の水が汚れていることが原因であることがほとんどです。

苔の生えた水槽

まずは基本であるこの記事で紹介した日々のルーティン作業がしっかりと行えているか、掃除頻度や餌の量は適切かを見直すことが大切です。

関連記事>>>【原因は水質悪化】水槽水面の泡立ちや油膜が消えないときの対策方法

水温管理

水質の管理と並行して水温を管理することも非常に重要です。

コリドラスは南米に生息する熱帯魚のため、冬は寒く夏は暑い日本の気候は厳しすぎます。

水温計を基本として冬はヒーター、夏は冷却ファンなどの冷却器を使用して1日の中の気温の変化や季節の気温の変化をなるべくフラットにする必要があります。

コリドラスの飼育に適正な水温範囲は25~30℃で1年を通して適正な水温範囲に収まるように飼育しなければなりません。

1日に2回水温計で水温を確認することによって水温の変動や機器に故障がないことを確認しながら飼育するとよいです。

また、猛暑日はエアコンと併用したり、ヒーターは水槽内に2本設置し1本予備を持っておくと故障時に速やかに対応することができます。

2本設置したヒーター

関連記事>>>【夏も冬も安心】コリドラス飼育に必要な水温管理方法

POINT
  • トリートメントは1週間ほど様子をみる

  • 水合わせは点滴法で行う

  • 水換えやフィルター掃除には必ずカルキ抜きした水を使う

  • 水換えは水槽の底から水を吸い上げる

  • 餌の与えすぎは厳禁

  • 水槽のバランスは崩れやすいので常に監視してすぐに対応できるようにする

  • 水温は年間を通して25~30℃の範囲内に収まるように飼育する

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コリドラスを長生きさせるポイントは水をきれいに保つこと

元気に泳ぐコリドラス

せっかく飼育するのであれば元気に長生きさせたいと考える飼育者が大半だと思いますが、コリドラスを長生きさせるにあたって大切なことは高級な設備や餌が必要なわけではありません。

大切なのはしっかりと管理され、常に水がきれいな状態を保たれた水槽で飼育することです。

水をきれいに保つための土台となるのはこの記事で紹介した日々の作業であり、1つ1つの作業を水質に気を配りながら実施する必要があります。

すべての作業をマスターできればコリドラスが病気になってしまったり死んでしまう可能性は非常に低くなります。

まとめ

コリドラスの飼育は事前に道具の準備と水槽が立ち上がっている必要があります。

生体購入後はトリートメントと水合わせを行うと、あとは水質を管理しながら水換え(カルキ抜き)とフィルター掃除、餌やりの作業をループさせましょう。

それぞれの作業にはポイントがあるので、しっかりと理解しておくとトラブルが起きる確率を圧倒的に下げることができます。

また、水槽のバランスは些細なことで崩れてしまうため常に監視しておくことが大切です。

水を常にきれいに保つことができれば、元気に泳ぎ回るコリドラスを長い期間鑑賞することができますので、1つ1つの作業を水質に気を配りながら実施するようにしましょう。

というわけで、みなさまのよいコリドラスライフを祈っております。

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