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アカムシの与え方を知りたい
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乾燥アカムシを購入したが浮いてしまって食べてくれない
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冷凍アカムシの一部が浮いてしまって食べてくれない
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冷凍アカムシを与えると水が汚れてしまう
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おすすめのアカムシを知りたい
コリドラスを飼育する上でこれらの悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか?
実はアカムシは栄養価が高いためコリドラスを健康に長生きさせるためには積極的に与えたい餌の1つですが、逆に病気にさせてしまう可能性もあります。
なぜならアカムシは水に浮いてしまうものが多く、浮いたアカムシをコリドラスは食べることができないため食べ残しとなってしまい急激に水質を悪化させる原因になるからです。
この記事では乾燥・冷凍アカムシの水に沈む与え方とおすすめのアカムシを紹介します。
この記事を読むと水に沈むアカムシをなるべく水が汚れずに与えることができるようになるよ
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シリンジで減圧、加圧を繰り返してアカムシを水に沈むようにすると圧倒的に食べ残しが減る
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冷凍アカムシを解凍した水は水質悪化を引き起こすため必ずアカムシと分離してアカムシのみを水槽に入れるようにする
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アカムシはキョーリン クリーン赤虫ミニキューブ、富城 冷凍アカムシ、キョーリン ビタミン 赤虫の3つを飼育環境に合わせて与えるのがおすすめ
アカムシは栄養価の高い優れた餌
アカムシはユスリカという蚊のような見た目をした虫の幼虫です。
蚊に似てはいますが成虫になっても人の血を吸うことはありません。
また幼虫の間は泥中に生息しており汚い水にも生息していることから、イトメ同様生餌として熱帯魚に与えると病気や寄生虫などを水槽内に持ち込む可能性があるため注意が必要です。
しかし、殺菌された冷凍アカムシや乾燥アカムシは栄養価も嗜好性も高く、病気や寄生虫の危険もないため熱帯魚の餌として非常に人気があります。
コリドラス飼育においても繁殖を狙うのであればアカムシやブラインシュリンプは必ず与えたい餌です。
また、繁殖を狙わなくても栄養のある餌を与えることで健康に育てることができるため、積極的に与えたい餌になります。
関連記事>>>コリドラスの成魚へのブラインシュリンプの与え方
浮く乾燥・冷凍アカムシを沈めて与える方法
シリンジを用意する
アカムシを沈ませるためにはシリンジが必要です。
シリンジとは注射器のようなものでダイソーなどの100円ショップの化粧品コーナーでも販売されています。
しかし、100円ショップの商品は耐久性に難があり複数回使用するとガスケット部分が押し子と離れてしまい取り出せなくなってしまいます。
2本あるうちの上が100均の壊れたシリンジで下が壊れていないシリンジだよ。
ガスケットと呼ばれるゴム部分がシリンジ内に残ってしまっているね
そのため作りのしっかりとしたメーカーもののほうがおすすめで以下の商品だと現在1年ほど使用していますが壊れることなく使用できています。
3本もいらないんだけどね・・・
別のシリンジを購入する場合はシリンジ内にアカムシを入れて使用するため冷凍されたアカムシのキューブがそのまま入るくらいの太さのあるものを購入する必要があります。
また、1度に複数のキューブを与える場合はある程度の長さのあるシリンジの方が使いやすいです。
シリンジの中に冷凍または乾燥アカムシを入れる
押し子を抜いて冷凍アカムシを凍ったままシリンジに入れます。
一度に2個のキューブを与える場合は2個一気にシリンジ内に入れます。
乾燥アカムシの場合も入れ方は同じですが、入れるときはこぼさないように注意しましょう。
水道水を少し吸う
適当な容器に水を入れて、シリンジの口を水につけて押し子を引いてください。
水はアカムシが浸かる程度あれば十分です。
水をあまり吸いすぎると後で押し子を引くときに引きしろがなくなってしまうので若干少なめを意識したほうが良いです。
水を吸ったら冷凍アカムシの場合は5分程度溶けるのを待って、シリンジを上向きに持ちます。
シリンジ上部に空気がたまるので押し子を押してシリンジ内の空気を抜きましょう。
押しすぎるとアカムシを解凍した水が飛び出してしまうのでほどほどで大丈夫です。
シリンジ内の空気を抜いておかないと押し子の引きしろがなくなって効果が出にくくなるよ
シリンジの先を指で押さえて押し子を20~30回引く
シリンジ内の空気が抜けたら指でシリンジの先を押さえます。
上の画像のように親指で押さえるとやりやすいです。
指の押さえが甘くて空気が入ってしまうとアカムシが沈まなくなってしまうのでしっかりと押さえられる指で押さえましょう。
そしてシリンジの先を親指で押さえたまま押し子を20~30回引いて戻してを繰り返します。
押し子がシリンジから外れない程度になるべく大きく引くとよいです。
そもそもアカムシが浮くのはアカムシの中に空気がたまっているせいであり、押し子を何度も引いたり緩めたりすることでシリンジ内のアカムシは減圧と加圧を繰り返すようになり、内部の空気が抜けるため、結果として沈むようになります。
押し子を『押す』のではなく『引く』のがポイントです。
何回やればよい、とは言えませんが20~30回引けば間違いなく効果がでます。
アカムシと解凍した水を分離する
アカムシは解凍した水ごと水槽に入れると水槽内が一気に汚れてしまい非常に危険です
過去に週5でアカムシを与えて毎回解凍した水ごと水槽内に入れていたことがありますがすぐに水質が悪化してコリドラスたちが体を底砂に擦りはじめてしまいました。
めんどくさがらずにシリンジ内の水とアカムシは分けないといけないよ
シリンジ内のアカムシと解凍した水を分けるには観賞魚をすくうネットを活用するととても楽です。
ネットと解凍したアカムシをシリンジに入ったまま持って、洗面所に移動しましょう。
そしてアカムシをネットの中にドバっと出すだけです。
水槽に入れる
ネットに出したアカムシを持って水槽まで移動しましょう。
シリンジで水道水を吸った時の容器を受け皿にすると水が垂れずに移動できるので部屋の中を汚す心配もありません。
ネットを裏返して水面に漬けてあげると簡単にアカムシが水槽内に漂っていきます。
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シリンジで水道水を吸って、冷凍アカムシの場合はシリンジ内で解凍する
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押し子を20~30回引いてアカムシ内の空気を抜く
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シリンジ内の水道水とアカムシはネットを使って分離してから与える
シリンジを使えば9割は沈めることが可能
同じ量の冷凍アカムシを今回の方法を使っていない場合と使った場合で浮いているアカムシの量を比較すると以下のようになりました、
何もしていない冷凍アカムシ↓
沈む方法を試した冷凍アカムシ↓
沈む方法を試した冷凍アカムシは数本浮いているだけで大半が沈んだよ
乾燥アカムシで試すとその効果はさらにわかりやすいです。
何もしていない乾燥アカムシ↓
沈む方法を試した乾燥アカムシ↓
何もしないとほぼ100%が沈まないけど、沈む方法を試すと90%は沈むようになるよ
シリンジを使用して沈める方法は押し子を何回引いてどれだけ空気を抜けたかにもよりますが、しっかりと効果がでれば9割以上のアカムシは沈むようにすることができます。
冷凍アカムシを与えるときの注意点
必ず解凍し、解凍した水を捨ててから与える
冷凍されたままアカムシ与えると食べたコリドラスの内臓が冷え、消化不良の原因になると言われています。
冷凍アカムシは水道水に5~10分も浸せば解凍できるため、必ず解凍してから与えましょう。
また、アカムシを解凍した水をそのまま水槽水槽に入れると水槽内の水が急激に汚れるため注意が必要です。
透明な容器に水を入れてアカムシを解凍すると容器内の水がピンク色に濁り、汚れが非常に良くわかります。
仮に毎日冷凍アカムシを与えたとすると、この汚れが毎日水槽内に追加されるのでフィルターでは到底ろ過しきれず病気の個体が発生するなど悪影響を及ぼす可能性が高いです。
ネットなどを使って必ずアカムシと解凍した水は分けて、アカムシだけを与えるようにしましょう。
冷凍アカムシを解凍した後の水だよ。実際に見ると画像よりも濃いピンク色だよ。
量を与えすぎない
餌を与えすぎないのはアクアリウムの鉄則ですがアカムシは特に水を汚しやすいので注意が必要です。
与えるのは短時間ですべて食べきれる程度の量にしましょう。
目安ですが5分程度で食べきれる量を与えるとよいです。
たっぷり与えたいのであれば量は増やさず、与える回数を増やした方が安心です。
関連記事>>>コリドラスの適正な餌やり回数
水草に引っかからないようにする
アカムシは水槽に入れたときに漂って水草に引っかかりやすいです。
特にウィローモスにはひっかかりやすいので水槽内に入れている場合は少し注意してください。
水草にひっかかるとコリドラスに発見されるまでに時間がかかったり、最悪発見されずそのまま食べ残しになるため水を汚す原因になります。
水槽内の水流を考えてなるべく食べやすい位置に落ちるように与えてあげたほうが良いです。
おすすめアカムシ3選
シリンジを使うことで簡単に沈めてコリドラスに与えることができるアカムシですが、たくさんの商品が発売されています。
その中でも飼育環境ごとにおススメのアカムシを3つ紹介します。
キョーリン クリーン赤虫ミニキューブ
水槽に少数のコリドラスで飼育している場合や、小型水槽で飼育している場合、まだしっかりと成熟していないコリドラスに与える場合に適したアカムシです。
32キューブで40gなので1キューブ当たり1.25gと量が少ないことから、食べ残しが発生しづらく水も汚れづらいです。
キューブが小さいためシリンジにも入れやすく非常に使い勝手のよいアカムシです。
チャック付きの袋の中がPTP包装と2重になっているため、アカムシを出したあと冷凍庫にしまっても冷凍庫が汚れる心配がありません。
デメリットとしては少量を小分けにしているため価格が高く、多くのコリドラスを飼育している場合やアカムシをたっぷりと与えたい人には向きません。
富城 冷凍アカムシ
コリドラスにたっぷりとお腹いっぱいまで食べてほしい方にピッタリのアカムシです。
コスパが非常によく、大量に購入することでさらに単価を下げることができます。
35キューブ100gとキューブの数が少し多めなので1個当たりのキューブは少し小さめでシリンジにも何とか入れることができます。
入りづらい場合はあらかじめ容器にアカムシを出して解凍してからシリンジに入れましょう。
価格が安いアカムシは不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、現在かなりの富城冷凍アカムシを与えていますが全く問題もなくコリドラスもおいしそうに食べてくれています。
キョーリン ビタミン 赤虫
アカムシを冷凍庫に入れたくない、または入れることに家族の許可が下りない方におすすめです。
コリドラスの食い付きは冷凍アカムシの方が圧倒的に良いですが、冷凍が不要なため保存が簡単で手軽に与えることができるのがメリットです。
沈むのが冷凍アカムシに比べると少しゆっくりなので、上層や中層で生活する熱帯魚と混泳している場合は底に到達するまでにすべて食べられてしまう可能性があるので注意が必要がです。
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少数のコリドラスで飼育、小型水槽で飼育 ⇒ キョーリン クリーン赤虫ミニキューブ
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低コストでたっぷりとアカムシを与えたい ⇒ 富城 冷凍アカムシ
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冷凍庫にアカムシを入れたくない、家族の許可が下りない ⇒ キョーリン ビタミン 赤虫
まとめ
アカムシを沈ませるにはシリンジの中に入れて減圧・加圧を繰り返すことによってアカムシ内部の空気を抜くことが必要です。
少し与える手間は増えてしまいますが9割以上が沈むようになるため非常に効果があり、コリドラスのみで飼育している場合は浮いてしまったアカムシは食べられず水を汚してしまうため必ず行いたい方法です。
また、乾燥アカムシも沈めることができますので冷凍アカムシを冷凍庫に入れる許可が下りない家庭では非常に重宝します。
冷凍アカムシを解凍した水は水質悪化を起こしやすいので必ずアカムシと分離させて水槽内に入れないようにしましょう。
アカムシについては販売されている商品が多いので、それぞれの飼育状況に応じたアカムシを購入して与えていくとよいです。
というわけで、みなさまのよいコリドラスライフを祈っております。
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