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ブラインシュリンプ孵化器を簡単に自作したい
- 安くブラインシュリンプ孵化器を手に入れたい
- 自作ブラインシュリンプ孵化器の使い方を知りたい
このような悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか?
実はブラインシュリンプ孵化器は専用の商品を購入しなくても、3分もあればペットボトルで簡単に自作することができます。
この記事では誰でも簡単に作れるブラインシュリンプ孵化器の自作方法を解説します。

この記事を読むと低コストでたっぷりとブラインシュリンプを沸かすことができるようになるよ。
ブラインシュリンプ孵化器の自作に必要な道具
ブラインシュリンプ孵化器を自作して実際に孵化させるには以下の道具が必要です。
空のペットボトル
孵化器本体として使用します。
容量が大きいほどたくさんのブラインシュリンプを沸かすことができますが、ほとんどの人は500mlで十分です。
使ってみて足りない場合は1L、1.5L、2Lと大きくしていくといいです。
ペットボトルの形状はなんでもいいですが、水の循環が重要になるため、コーラのようなくびれた形状は避けるようにしましょう。

キャップも使用するのでしっかりとっておきましょう。
ドリル・キリ・プラスドライバーのどれか
ペットボトルのキャップに穴をあけるのに使用します。
キャップにエアーチューブが通る程度の大きさの穴があけられればなんでもいいです。
穴あけ作業はドリルが一番簡単ですが、家にない場合は比較的家にあることが多いプラスドライバーなどでも代用できます。
ドライバーを使う場合はなるべく先のとがったものが穴をあけやすいです。
エアーポンプ
孵化器に空気を送り込むのに使います。
孵化器本体に500mlのペットボトルを使う場合は吐出量の少ない商品で問題ありません。
エアーポンプはサテライトやエアレーションなど活躍する場が多いので1つは持っておいた方がいいです。
エアーチューブ
エアーポンプのエアーをペットボトルまで送るのに使用します。
新しく購入する場合はエアーポンプとペットボトルをどれくらいの距離で使用するかを考えて長さを選ぶといいです。
エアーチューブもエアレーションやエアリフト式のフィルター、点滴法での水合わせなど活躍の場は非常に多いため、長さが長い商品を購入しておいて必要な分だけ切って使用するのがおすすめです。
関連記事>>>【自作で簡単点滴法】コリドラス飼育におすすめの水合わせ方法を徹底解説
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ブラインシュリンプ孵化器は空のペットボトルとドリルorドライバーがあれば自作できる
- 実際に孵化させるためにはエアーポンプとエアーチューブが必要
3分でできるブラインシュリンプ孵化器の自作方法
道具の準備ができたら実際に孵化器を自作します。手順は以下の2つだけで非常に簡単です。
ペットボトルのラベルをとる
ペットボトルにラベルがついている場合は取り外しましょう。
ついていても機能的には問題ありませんが、中が見やすくなるためとった方がいいです。
また、ペットボトルの中は水道水でゆすいで汚れをとっておきましょう。
ペットボトルのキャップに穴をあける
次はペットボトルのキャップ中央に穴をあけます。
キャップに穴をあけるのは、エアーチューブから空気を送り込んだときに塩水がペットボトルの外に飛び散らないようにするためです。

多少なら飛び散ってもいいという人は穴をあける必要はなく、キャップなしで使うといいです。塩水の量を少なくすることで飛び散りづらくすることもできます。
穴はエアーチューブが通せるほどの穴があけば問題ありません。
ドリルを使ってあけるのが簡単ですが、ドリルなんて持っていないという人は大きめのプラスドライバーでぐりぐりするとあけることができます。

先のなるべくとがったドライバーだと穴をあけやすいよ。ケガには気を付けてね。
穴をあけたら試しにエアーチューブを通してみてみましょう。
全然力を入れなくてもエアーチューブがスルスルっと入っていく程度の大きさの穴が開いていれば問題ありません。

完成です。お疲れさまでした。
自分にはちょっとできそうにないと感じた場合は市販の孵化器を購入するのも手です。
市販の孵化器ではハッチャー24が有名です。

そもそもたくさんブラインシュリンプを沸かせる必要がない人は、皿式で沸かすほうが簡単だよ。
関連記事>>>【手間なく簡単】皿式でのブラインシュリンプの沸かし方を徹底解説
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ブラインシュリンプ孵化器はペットボトルのキャップに穴をあけるだけで自作できる
自作ブラインシュリンプ孵化器の使い方
ペットボトルのキャップに穴をあけただけの簡単自作ブラインシュリンプ孵化器は使い方も簡単です。
キャップにエアーチューブを通す
穴をあけたペットボトルキャップにエアーチューブを通します。
キャップを閉めたときにエアーチューブの先またはエアーストーンの先がペットボトルの底に届く程度の長さを確保しておきましょう。

試しに1度キャップを閉めて、長さを確認するといいよ

エアーストーンはあってもなくてもどっちでもいいです。音が気になるという人はつけたほうが少し静かになります。
反対側のエアーチューブの先はエアーポンプに接続します。
ペットボトルに塩水とブラインシュリンプの卵を入れる
ペットボトル内に塩水とブラインシュリンプの卵を入れます。
塩水の塩はスーパーなどに売っている一番安い余計な成分が入っていないものを使い、商品ごとに推奨された濃度で作ります。

テトラのブラインシュリンプエッグスは塩分濃度2%が推奨だよ。

塩水の簡単な作り方は、以下の記事で解説しています。
関連記事>>>【手間なく簡単】皿式でのブラインシュリンプの沸かし方を徹底解説
塩水をペットボトルのいっぱいまで入れると吹き出す可能性があるため7~8割程度までにしておいた方がいいです。

ペットボトルのキャップを使用しない場合は半分くらいにしたほうがいいよ。
塩水を入れたらブラインシュリンプの卵を必要な量だけペットボトル内に加えましょう。

どれだけでも入れていいわけではないから注意が必要だよ。

テトラのブラインシュリンプエッグスの場合は塩水1Lに対して卵1gと決められています。規定量以上入れると孵化率が下がる可能性があります。
ブラインシュリンプはたくさんのメーカーから発売されていますが、個人的にはテトラのブラインシュリンプエッグスが価格が安く孵化率も高いためおすすめです。
ただし、テトラブラインシュリンプエッグスにはスプーンが付属しておらず、袋のまま入れようとすると、こぼれたり狙った量を入れられない可能性があるのでブラインシュリンプ用のスプーンは購入しておいた方が良いです。
おすすめはスプーンとピンセットが一体になっている水作のピンセットスプーンという商品でアカムシを与えるときはピンセット、ブラインシュリンプを与えるときはスプーンといった使い分けができて便利です。
卵がペットボトル内を循環していることを確認する
ブラインシュリンプの卵を孵化器に入れたらエアーポンプの電源を入れます。
ペットボトルの底から上方にエアーが登ることで、ペットボトル内に水流ができて、ブラインシュリンプの卵が全体を循環するように動いていれば大丈夫です。
このとき最初はエアーが出るけどすぐに止まってしまう、という現象が起きてしまった場合はペットボトルキャップの穴が小さすぎることが原因です。
エアーポンプからのエアーでペットボトル内がパンパンになっていてエアーポンプの押し出す力よりペットボトル内の圧力の方が高くなっている状態です。
ペットボトルキャップの穴を大きくして、空気が逃げるようにすると改善します。
24時間孵化を待つ
ブラインシュリンプの卵がペットボトル内を循環した状態のまま24時間放置します。
遠目で見ても明らかに塩水がオレンジ色になっていればブラインシュリンプは孵化しています。
エアレーションを止めてよく見てみるとオレンジ色の粒が小さく動いているのがわかります。
ブラインシュリンプは外気温や塩水の濃度などにより孵化する時間が前後するため、24時間で孵化していなくても数日は待ってみましょう。

24時間で孵化するのは塩水が28℃であった場合です。水温が低くなればなるほど孵化するのに時間がかかるようになります。
孵化したブラインシュリンプを与える
ブラインシュリンプが孵化したら熱帯魚に与えます。
与え方は以下の2つがあります。
- グラスなどに移して光で集めて与える
- 濾し器(こしき)で濾して与える
1.は皿式での孵化方法で使われる与え方で、孵化器の中の塩水を一部グラスなどの透明な容器に注いで光を当てます。
ブラインシュリンプは光に集まる性質があるので、集まってきたところをスポイトなどで吸い取って生体に与えます。
2.は孵化器の中の塩水を濾し器に入れて、濾したブラインシュリンプをスポイトで吸って与える方法です。
1.よりも時間がかからずに大量のブラインシュリンプを与えることができますが、別途濾し器が必要になります。
濾し器は100均の茶こしなどでも濾すことができますが、以下の商品が簡単かつ、ブラインシュリンプの生体と卵の殻をしっかりと分離して与えることができるためおすすめです。
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エアーチューブまたはエアーストーンはペットボトルの底につく位置まで入れる
- 塩水の量は8割まで
- エアーが止まってしまう場合はキャップの穴を大きくする
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塩水がオレンジ色になれば孵化完了
使ってみてわかった孵化率を安定させるコツ
自作の孵化器を使えば一度に大量のブラインシュリンプを沸かせることができます。
しかし、実際に使ってみるとわかりますが、使用する時期によって孵化率がばらついてしまいます。
特に冬は孵化率が悪い傾向があり、主な原因は温度です。
ただのペットボトルである自作孵化器は外気温の影響を受けやすく、特に寒いと水温が低下して孵化率が大きく下がってしまいます。
孵化率の高い水温を維持する対策としては、サテライトを使用するのが簡単です。
水槽に本来とは逆向きにサテライトを設置し、サテライト内に水道水と孵化器を入れます。
すると水槽の水温が孵化器に伝わり、孵化に適した水温を維持できるようになります。
ブラインシュリンプの孵化に適した水温は28℃で、熱帯魚の場合、水槽の水温は26℃付近で管理することが多いため、適温である28℃に近い水温をキープすることができます。

水槽温度がもっと低い場合でも冬の外気温よりは高く維持できるよ。
また、サテライトLを用いて、容器内を付属の仕切り板で分けると自作孵化器3本を温められるようになり、孵化器に卵を入れるタイミングをずらし、ローテーションで与えると、毎日たくさんのブラインシュリンプを与えることができます。

サテライトは他にも使い道がたくさんあるので持っておいた方がいいです。
関連記事>>>【小型熱帯魚飼育の必需品】スドーサテライトLの使い方を徹底解説
また、ブラインシュリンプの孵化には光も重要な要素ですが、サテライト内に孵化器を設置することで水槽の照明の光が届くようになるため、孵化率アップが期待できます。
まとめ
ブラインシュリンプは栄養が豊富で稚魚だけではなく、成魚にも与えたい生餌です。
たくさん孵化させるには孵化器が必要になりますが、市販品を購入しなくてもペットボトルで簡単に自作することができます。
孵化させたり、孵化率を高く維持するにはエアーポンプやサテライトなどが必要になりますが、どれもアクアリウムをする上で出番の多い道具で、1つは持っておいた方がよいものです。
使いづらければ市販品を購入すればよいだけなので、一度自作にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?