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ミクロソリウムとコリドラスの相性を知りたい
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ミクロソリウムの育て方を知りたい
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ミクロソリウムの増やし方を知りたい
このような悩みを持っている方も多いのではないでしょうか?
ミクロソリウムはアヌビアス・ナナと並んでおすすめできるコリドラスと相性のいい水草です。
縦に大きく伸びた葉はフィルターなどの人工物を隠すのに役立ちます。
この記事では、私がミクロソリウム・プテロプスを7年以上育成した経験を元に、コリドラスと相性のよいポイントと育て方について解説します。

この記事を読むと、ミクロソリウムの特徴がわかって、自分の水槽に合うかどうか判断できるようになるよ。
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ミクロソリウムの葉は人工物を隠しやすい
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底砂に根を張らず、産卵場所にもなるためコリドラスと相性がいい
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肥料やCO2いらずで育成簡単
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株分けでも子株でも増やせる
ミクロソリウムは葉の長い丈夫な陰性水草
ミクロソリウムはアヌビアス・ナナと並んで有名な活着性のある陰性水草です。
シダ科の植物で、アヌビアス・ナナほどではないですが丈夫で枯れることの少ないため、初心者でも育成しやすい種類です。
最も代表的なミクロソリウム・プテロプスは成長速度は遅いですが、大きくなると30cm近い高さになるため、水槽の中~後景草として水槽に設置すると非常に美しい水槽を作ることができます。
ミクロソリウムの種類
ミクロソリウムは葉の形や大きさの異なる複数の種類が存在します。
種類の一部を紹介すると、最も一般的なミクロソリウム・プテロプスに対して、葉が細長く小型のミクロソリウム・ナローリーフ、葉の先が細かく分岐するミクロソリウム・ウィンデロフ、葉が三叉に分かれるミクロソリウム・トライデント、ナローリーフよりもさらに小型のミクロソリウム・スモールリーフなどがあります。
基本的にどの種類も育成が簡単でプテロプスと同じ方法で育てることができるため、好みや水槽に合う種類を選ぶことが可能です。
本記事では主にプテロプスについての特徴を記載しますが、育て方などは同じ方法で育成することができます。
コリドラスとの相性がよい理由
ミクロソリウムはコリドラスと非常に相性のよい水草です。
相性がよい理由は以下の通りです。
フィルターを隠せる
ミクロソリウムは葉が縦長のため、フィルターを隠すのに適しています。
コリドラスは小型の熱帯魚の中では餌をよく食べ、水を汚します。
必然的にろ過能力の高いフィルターを設置することになり、大きな水槽では外部フィルター、小型水槽ではスポンジフィルターと相性がいいです。
関連記事>>>ろ過能力と相性で選ぶコリドラス飼育におすすめのフィルター
しかし、外部フィルターやスポンジフィルターは水槽内では目立ってしまうというデメリットがあります。
ミクロソリウムの葉は水面に対して直角に伸び、特にプテロプスであれば葉に長さと幅があるため、大きく成長すれば人工物を簡単に隠すことができ、自然界のような水槽を作ることができます。

ミクロソリウムの後ろに外部フィルターの吸水管があるよ。
レイアウトが崩れない
コリドラスは底砂をモフモフする性質があり、底砂に根を張る水草は掘り起こしてしまいます。
ミクロソリウムは底砂に根を張らせて育成することも不可能ではないですが、基本的には流木や石などに活着させて育てます。
活着対象物に固定する必要はありますが、活着する力が強く、一度活着してしまえばコリドラスによってはがされることはありません。

上の画像は活着した根の力だけで石を持ち上げているよ。
また、流木や石などの活着物を移動するだけで水草の位置も変わるため、簡単に水槽のレイアウトを変更できることもメリットです。
掃除がしやすい
コリドラスは底生の熱帯魚なので、水槽の底にいる時間が圧倒的に長いです
糞などの汚れは水槽の底に溜まるため、コリドラスは汚れの影響を受けやすく、一度病気になってしまうと立て直しも難しいです。
関連記事>>>【病気の早期発見に必須】元気がないコリドラスを見分ける13の特徴
底砂に根を張る水草は、水草を掘り起こさないように表面の汚れだけを丁寧に掃除する必要があるため、手間がかかり、汚れも残りやすいです。
しかし、活着性のある水草であれば、流木や石などの活着物と水草をまとめて動かして掃除できるため、圧倒的に掃除が楽な上に、汚れを残さずきれいに掃除することができます。
関連記事>>>【初心者でもできるコリドラス飼育におすすめの水換え方法【9つの手順】

病気にもなりにくくなるね。
ブラインシュリンプと相性がいい
ミクロソリウムはブラインシュリンプをたくさん与える水槽に適しています。
ブラインシュリンプは非常に栄養価の高い餌であり、コリドラスにおいても稚魚の飼育には必須、成魚の飼育でも繁殖を狙うのであれば積極的に与えたい餌です。
しかし、デメリットとして沸かすのに塩水を使うため、水槽内に塩水が入って水草が枯れないように、濾して与える必要があります。
しかし、ミクロソリウムは丈夫で、少量の塩水では枯れることはないため、ブラインシュリンプを光で集めた箇所からスポイトで吸い取ってそのまま与えることができます。
関連記事>>>【手間なく簡単】皿式でのブラインシュリンプの沸かし方を徹底解説

なるべく水槽内に入る塩水の量は少なくしたほうがよいです。
産卵場所になる
ミクロソリウム・プテロプスは縦に長い葉をつけるため、葉の面積が大きく、コリドラスの産卵場所になりやすいです。
水槽内に産み付けられた卵は親や他のコリドラスに食べられないように回収する必要がありますが、産み付けられた場所が水槽壁面の場合は、水槽内に手を入れて回収しなければなりません。
回収時に卵をうっかり落としてしまいやすく、水槽の底に沈んでしまった卵は底砂に紛れてどこにあるかわからなくなってしまうことがあります。
しかし、ミクロソリウムに産み付けられた場合は、ミクロソリウムを流木や石などの活着対象ごと水槽外に取り出して卵を回収することができるため、卵を落としたり、見失うことが少なくなります。
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葉が縦長で人工物を隠しやすい
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根を掘り起こされる心配がない
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掃除が楽
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ブラインシュリンプを濾す必要なし
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卵が産み付けられることもある
ミクロソリウムの育て方
ミクロソリウムの育て方は非常に簡単で、初心者でも問題なく育てることができます。
肥料やCO2の添加がなくても、大きく育つため機器や維持にお金がかかることもありません。
ショップでポット状態で購入した場合は以下の手順で育成することができます。
- 農薬を除去する
- 活着対象に固定する
- 照明を設置する
- 水槽内の生体の世話をする
1.3.4.はアヌビアス・ナナの育て方とまったく同じため、詳細はアヌビアス・ナナの記事を参考にしてください。
関連記事>>>【丈夫で簡単】アヌビアス・ナナの育て方と株分け方法を徹底解説
2.についてはアヌビアス・ナナとは若干異なります。
ミクロソリウムを流木などに固定する場合は、根をトリミングせずにそのまま茎を流木などの活着物に沿わせるように固定しましょう。

根を切ってしまうと調子を崩してしまう場合があります。
固定にはテグスを使うのが安くて目立たないのでおすすめです。
1か月ほど経過すると活着し、しっかりと活着したミクロソリウムは流木や小さな石程度なら根の力で持ち上げるくらいの強度があります。
ミクロソリウムを増やす方法
育てるのが簡単なミクロソリウムですが増やすのも簡単です。方法は2種類あり、株分けと子株による増殖が可能です。
株分けによる増やし方
株分けによる増やし方は、活着対象物に沿って伸びた茎をハサミで切るだけなので非常に簡単です。
切るときのポイントとして、最低でも3枚以上の葉が残るようにしましょう。
葉が少なすぎると枯れてしまう場合があるので注意が必要です。
ミクロソリウムの葉は大きいため、長く育成していると混みあってきて、照明の光が届かない葉が出てきます。
光合成のできない葉は枯れてしまうため、ある程度混みあってきたら思い切って株分けしたほうが良いです。
子株による増殖
株分けをしなくても、育成を続けていると葉の先端から子株が出てくることがあります。
そのまま放っておくと、大きくなって親葉から離れ、水中に浮いたりどこかに活着します。
しっかりと狙った位置に活着させたかったり、別の水槽で使用したい場合は、子株の葉の数が3枚以上になったら親はからハサミで切り取り、活着対象に固定します。
子株はショップで販売されているものよりも小さいため、小型水槽にも合いますし、時間はかかりますが大きくなるまでの成長を楽しめます。
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ミクロソリウムの増やし方は株分けと子株による増殖の2つ
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どちらの方法も簡単
ミクロソリウムとアヌビアス・ナナの組み合わせがおすすめ
ミクロソリウムとアヌビアス・ナナは丈夫で育てやすく、初心者におすすめの水草です。
育成方法にもほぼ違いがないため、手間もかかりません。
しかし、水槽内での役割は異なり、水面に対して垂直に葉を伸ばすミクロソリウムは人工物を隠すのに使いやすく、水面に対して平行に葉を伸ばすアヌビアス・ナナはコリドラスの隠れ家として使いやすいです。
同じ水槽内で両方を育成することで、どちらのメリットも享受することができます。
注意点として、ミクロソリウムとアヌビアス・ナナを同じ流木に活着させる場合は、ミクロソリウムの方が成長速度が早いため、アヌビアス・ナナに照明の光が届かなくなる場合があります。
適度に株分けやトリミングをするなどして対策する必要があります。

たまになので、手間はほとんどかかりません。
まとめ
ミクロソリウムは丈夫な陰性水草であり、コリドラスとの相性も抜群です。
葉が水面に対して垂直に伸びるため、フィルターなどの人工物を隠しやすく、同じく相性のいい陰性水草であるアヌビアス・ナナとは異なるメリットがあります。
どちらもメリットがあるだけでなく、美しく育てやすい水草のため、コリドラス水槽にはミクロソリウムとアヌビアス・ナナの両方を育成するのがおすすめです。
水草があるのとないのでは水槽の鑑賞性も大きく異なるのでぜひ試してみてください。

コリドラスと相性のよい水草を他にも知りたい場合は以下の記事で解説しています。
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