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小型水槽にちょうどいい水流の外部フィルターを知りたい
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ろ過槽を横向きに設置できる外部フィルターを知りたい
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長く使える外部フィルターを知りたい
このような悩みを持っている方も多いのではないでしょうか?
外部フィルターはろ過能力の高さから大きいサイズの水槽で人気がありますが、小型の水槽でも使い勝手のいい商品が存在します。
しかし、小型水槽用の外部フィルターといってもたくさんのメーカーの商品があり、どれが良いかわからないという人も多いと思います。
そこでGEXメガパワー2045を7年以上使用している経験を元に、他の外部フィルターと比較しながらどんな人に向いているかまで徹底レビューします。

この記事を読むとGEXメガパワー2045のメリットとデメリットがわかって、自分に合っているか判断できるようになるよ。
- GEXメガパワー2045は45cm水槽で、なるべく水流を抑えて運用したい人と30cm以下の水槽に最適
- ろ過槽を縦でも横でも設置できるのでスペースが限られていても使いやすい
- 故障が少なく、初めての外部フィルターにも向いている
GEXメガパワー2045の概要
GEXメガパワー2045は20~45cm水槽に使用することを想定した外部フィルターです。

| 製品名 | メガパワー2045 |
|---|---|
| 適応水量 (容量) |
20~45cm水槽 (10~35ℓ) |
| 本体サイズ | 115×137.5×200mm |
| ろ過槽容量 | 約1.1ℓ |
| 電源コード長 | 約1.4m |
| 付属ろ過材 | メガマット、メガカーボン、メガスポンジ メガバイオ、メガリング |
| 使用環境 | 淡水・海水 |
60cm水槽での使用では1つ大きいメガパワー6090が適正フィルターとなります。
関連記事>>>【呼び水不要】おすすめの外部フィルターGEXメガパワー6090レビュー
GEXメガパワー2045の外観・内観
GEXメガパワー2045は円柱型のろ過槽で、黒い本体に下部の土台と上部の蓋が白色で構成されています。


ろ過槽自体は黒色ですが内部が透けて見えるため、フィルターを分解せずともろ材の汚れを目視で確認することが可能です。

ホース径はIN・OUTともに同じで、内径φ8mm、外径φ12mmです。


流量は水中モーター上部のパイプにある流量調整ツマミで調整できます。

下部の土台と上部の蓋は正方形をしており、ろ過槽を横向きに設置する場合でも安定するように設計されています。


上部の蓋は回転させることで脱着できるようになっており、ろ過槽内部はストッパーがあるだけでろ材の仕切りはありません。


他社フィルターとの比較
45cm以下の小型水槽に対応した外部フィルターは以下の6種です。

小型水槽に適した外部フィルターの中でGEXメガパワー2045だけが持つ特徴は『ろ過槽を横向きに設置して使える』『水流が弱い』ことの2点です。
| 商品名 | ![]() エーハイム アクアコンパクト2004 | ![]() エーハイム アクアコンパクト2005 | ![]() エーハイム クラシックフィルター2211 | ![]() GEX メガパワー2045 | ![]() コトブキ パワーボックスSV240X | ![]() テトラ バリューAXパワーフィルターVAX-30 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 適応水槽 | 45cm以下 | 45cm以下 | 45cm以下 | 20~45cm | 45cm以下 | 40cm以下 |
| 流量 (50Hz) (60Hz) | 300ℓ/h 360ℓ/h | 300ℓ/h 360ℓ/h | 250ℓ/h 300ℓ/h | 138ℓ/h 160ℓ/h | 210ℓ/h 240ℓ/h | 230ℓ/h 288ℓ/h |
| モーター 設置位置 | 水中 | 水中 | ろ過槽上部 | 水中 | 水中 | 水中 |
| 呼び水 | 不要 | 不要 | 必要 | 不要 | 不要 | 不要 |
| ろ過槽の横向き設置 | 不可 | 不可 | 不可 | 可 | 不可 | 不可 |
| ろ材容量 | 1ℓ | 1.5ℓ | 1.3ℓ | 1.1ℓ | 1.5ℓ | 1ℓ |
| 排水方法 | シャワーパイプ ジェットノズル | シャワーパイプ ジェットノズル | シャワーパイプ | シャワーパイプ 拡散吐出口 | シャワーパイプ | シャワーパイプ |
| 保証期間 (淡水使用) (海水使用) | 3年 | 3年 | 2年 | 1年 6ヶ月 | 1年 6ヶ月 | 1年 |
| 評価 |
拡散吐出口が付属しているのはメガパワー2045のみであり、シャワーパイプでは水流が強すぎる場合はさらに弱めることができます。
小型水槽での飼育に300ℓ/h近くもの流量が必要かどうかが、メガパワー2045を検討する分岐点となります。
45cm水槽で緩やかな水流で飼育したい場合、30cm以下の水槽に外部フィルターを設置したい場合、ろ過槽を横にして設置したい場合はメガパワー2045が最適となります。
メガパワー2045レビュー|7年使って感じたこと

ろ過槽の設置自由度が高い
GEXメガパワー2045は水中モーターを採用しており、サイフォンの原理を使用しないため水槽との高低差がなくても水をろ過槽に送り込むことができます。
水槽の横スペースにろ過槽を設置しても問題なく動作するため、水槽下部にスペースがない人でも設置することができます。

水槽横に設置して動作させることは、水中モーターを採用したフィルターであれば基本的に可能で、小型水槽用の外部フィルターの多くは水中モーターを採用しているため、メガパワーだけの特徴ではありません。
メガパワー2045の特徴は水槽横設置かつ、ろ過槽を横向きに設置しても使用できるところです。
下部の土台と上部の蓋が正方形になっており、ろ過槽を横にしても安定するように設計されています。

横向き設置が可能になることでちょっとした隙間に本体を入れることができ、水槽周りをすっきりさせたり、水槽周りのスペースに制約がある方でも使いやすい作りになっています。
30cm水槽やスリム水槽に適した水流
比較表からわかる通りメガパワー2045は他社の製品に比べて最も流量が少ない外部フィルターです。
しかし、45cm規格水槽は45×27×30cmで水槽の厚みや水槽の限界まで水を入れないことを考慮するとせいぜい30ℓ強しか水が入らないのに対して、各メーカーは40~50ℓの大きい水槽を上限とした設計をしています。

一般的に水槽水量の5~6倍が適したフィルターの流量だと言われています。

30~45cm規格水槽にはメガパワー2045でも十分な流量だね。
水流の強い水槽では、生体によっては強いストレスを感じてしまいます。
45cm規格水槽やスリム水槽で緩やかな水流で飼育する場合、30cm規格水槽で飼育するには最適なフィルターです。
流量の多いフィルターの流量を絞って使うこともできますが、わざわざ絞るのであれば唯一ろ過槽を横向き設置ができ、拡散吐出口も付属しているメガパワー2045のほうがおすすめです。

私は60cmスリム水槽に設置してコリドラスを飼育していますが、丁度良い水流です。
拡散吐出口で水流の穏やかな水槽が作れる
他社製品の排水はシャワーパイプが多く、拡散吐出口が付属している外部フィルターはメガパワー2045のみです。

小型水槽での飼育や、水流の苦手な生体を飼育する場合にメガパワー2045のシャワーパイプでは水流が強すぎる可能性があります。
しかし、拡散吐出口を使用することによって、さらに水流の緩やかな水槽をつくることができます。

メダカ・金魚・ベタなどの飼育におすすめです。
価格が安い
メガパワー2045の価格は他社と比較しても最安クラスです。
外部フィルターとはいえ小型のフィルターにあまりお金をかけたくない人や初めての外部フィルターとしてもおすすめできます。
安いからといって特に悪いところもなく、現在メガパワー2045を2台所有しており7年使用していますが、キスゴム以外は悪くなった部品はありません。
長く使い続けることができ、とてもコスパのよい商品です。

価格は随時変動しているので比較表のリンクから確認してみてね。
音が静か
フィルター動作音は水中モーターを採用しているためとても静かです。
動作音が気になるかどうかは人によるところがありますが、寝室においても全く問題なく眠れるレベルであり静音を売りにしているエアーポンプのほうが圧倒的にうるさいです。

私は鈍感なほうなので参考になるかわかりませんが、水槽の横で何度も寝たことがあります。
呼び水不要
呼び水とはサイフォンの原理を利用してろ過槽内に水槽の水が流れるようにきっかけを作ってあげることですが、水中モーター採用のフィルターは水槽から直接水を吸い上げるため、呼び水を行う必要がありません。
フィルター設置時や掃除後にフィルターの電源を入れるだけでフィルターが動作します。
関連記事>>>【目安も紹介】外部フィルターの掃除頻度と手間をかけない掃除方法
フィルター掃除後に毎回呼び水を行うのは面倒であり、工程を省けると非常に楽に感じます。

フィルター本体に電源スイッチはないので個別スイッチ付きのテーブルタップを使うと便利です。
水中モーターが大きく目立つ
メガパワー2045の最大のデメリットは水中モーターが大きく目立つことです。

水中モーターは他の製品でも大きく目立ってしまうのですが他メーカーと比較してもメガパワー2045のモーターは若干大きいです。


上記はテトラの外掛けフィルターAT-30とメガパワー2045の水中モーターを比較しているよ。
スペースの少ない小型水槽では特に圧迫感を感じてしまいやすいため、対策として葉の大きな水草などを育成して隠してしまうとよいです。

水草に詳しくない場合は、葉が大きくて育成が簡単なミクロソリウムがおすすめです。
関連記事>>>【育成簡単】コリドラス飼育におすすめの活着する陰性水草5選
蓋を閉める位置を間違えやすい
ろ過槽の蓋はひねることで脱着可能ですが、取り付けられる位置が2か所あります。
間違った箇所で取り付けてしまうと土台と角の位置が合わなくなるためろ過槽を横向きに設置できなくなります。


間違えないように蓋とろ過槽に印がありますがあまり目立たないため間違えることが多いです。

いちいち直すのは面倒なのでしっかりと位置を確認してから閉める癖をつけるとよいです。
ホースが固い
流量が少ないためホースは内径φ8mm、外径φ12mmの細いものが使われており、若干固めです。
ホースの癖と合わないと排水口をまっすぐに取り付けづらいなどの問題が生じることがあります。
レイアウト変更などでろ過槽の位置を変更するときはホースの癖を考慮して取り付けるようにするときれいに取り付けできます。

ろ過槽の位置なんて変えないよという人は特に問題にならないよ。
ホース径が同じため逆に接続してしまうことがある
ホース径はIN・OUTともに同じ径が使われています。

逆に接続することが可能であり、慣れないうちは掃除後に誤って逆に接続して組み立ててしまうことがあるので注意する必要があります。
しかし、慣れてくるとホースの癖でINかOUTかわかるようになるため長い目でみるとあまり気にする必要はありません。
保証期間が短い
他社の製品保証の長いフィルターでは2~3年の期間がありますが、メガパワー2045は淡水で1年、海水では6ヶ月しか保証期間がありません。
特に壊れやすい部分などはありませんが、どうしても製品ごとに当たり外れはあるので気になる場合は購入前によく検討する必要があります。

私は2台を7年以上使用していますが、キスゴム以外取り替えた部品はありません。
ろ材の入れすぎに注意
ろ過槽には仕切りがないため、ろ材を詰め込もうとするとたくさん入れることができます。
しかし、ろ材を入れすぎると水が流れにくくなるため流量が落ちてしまいます。

メガパワー2045はもともと流量が多くないフィルターですので、ろ材を入れ替える場合も付属のろ材の量を参考に流量を確認しながら入れすぎないようにしましょう。

純正ろ材だけでも十分なろ過能力です。
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ろ過槽を横向きに設置できるのが一番の特徴
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水流は他メーカーに比べると弱めだが小型水槽なら問題なし
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小型外部フィルターで唯一拡散吐出口が付属している商品
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水中モーターが大きいので気になる人は隠す対策が必要
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ろ材の詰め込み過ぎは厳禁
GEXメガパワー2045はこんな人におすすめ

GEXメガパワー2045は以下の条件に当てはまる方におすすめです。
- 水槽周りのスペースに制限があり、ろ過槽を横置きしたい人
- 45cm水槽またはスリム水槽でろ過能力は欲しいけど水流は抑えたい人
- 30cm以下の水槽で外部フィルターを設置したい人
- 水流の苦手な生体を飼育する人
- 呼び水作業が嫌いな人
- 初めて外部フィルターを使う人
ろ過槽を横にしても使用できるといった設置自由度の高さがメガパワー2045の最も大きなメリットです。
ろ過槽の寸法は以下の通りですので購入前にスペースをよく確認しておきましょう。


シャワーパイプでは水流が強すぎる場合、拡散吐出口を使用すると、流量を落とさずに水流を調整できます。
ろ過能力は必要だけど水流は弱いほうがよいというフィルターを探している人にはうってつけです。
メダカや金魚・ベタなどを複数で飼育する場合に特に相性がよいです。
まとめ
GEXメガパワー2045は、次の3点がそろった珍しい外部フィルターです。
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水流が弱く、小型水槽でも生体が流されづらい
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ろ過槽を縦・横どちらでも設置でき、配置の自由度が高い
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7年使っても故障ゼロの安定性
30〜45cm規格水槽、スリム水槽、または水流の苦手な生体を飼っている人には非常に扱いやすいモデルです。
一方で、『強めの水流がほしい』『45cmより大きい水槽で使いたい』という場合は、他社製品のほうが合っています。
自分の水槽と生体に合ったフィルターを選ぶことが、安定したアクアリウム環境を作る第一歩です。
小型水槽で『静かで優しい水流』を求めるなら、メガパワー2045は間違いなく選択肢に入ります。
交換部品や交換ろ材なども豊富なため、いざというときも安心です。

交換ろ材はまとめて買うと安いです。
飼育する水槽サイズ・生体・水槽周りのスペースを考慮して検討するとよいでしょう。








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