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照明のON/OFFを自動化させたい
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照明の点灯・消灯時に生体にストレスを与えたくない
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夜中にも生体の様子を観察したい
このような悩みを持っている方も多いのではないでしょうか?
プログラムタイマーは水槽の電源を自動でON/OFFできるアクアリウムに必須の道具です。
しかし、単純なON/OFFだけでは急に明るさが変化することで生体を驚かせてしまうことも少なくありません。
そこでアクアリウムにおける照明の問題を一気に解決できる水作LEDスマートタイマーについて使用感をレビューします。

この記事を読むとLEDスマートタイマーでできることがわかって、自分に必要か判断できるようになるよ。
水作 LEDスマートタイマー(SMART TIMER)のスペックと外観
LEDスマートタイマーは水作が提供する観賞魚用のLEDタイマーです。
タイマー機能を持たない照明でも本商品を接続することで、設定した時間に自動で電源をON/OFFできます。
他メーカーの照明であってもACアダプターと照明本体間のコネクタが内径2.1mmまたは2.5mmであれば使用することができます。

GEX クリアLED POWER ⅢやGEX クリアLED POWER X、ニッソー LEDライトスマートタッチのどれでも問題なく使用できました。
製品名 | 接続可能なLEDライト | 本体サイズ |
---|---|---|
LEDスマートタイマー | 最大ワット数120W 最大電圧30V 最大電流4Aまで |
幅45×奥行15×高さ75mm (コード部除く) |
関連記事>>>【陰性水草がよく育つ】コリドラス飼育におすすめの照明5選【点灯時間に注意】
LEDスマートタイマーの外観
本体はディスプレイとボタン4つで構成されており、比較的小型です。
ディスプレイは大きく、LEDのため暗い場所でもしっかりと表示を確認することができます。
ACアダプターと照明本体の間に接続して使用し、標準状態であれば2.1mmのコネクタに接続可能で、付属の異径コネクタを使用することで2.5mmにも対応することができます。
他社タイマーとの比較
タイマーを発売しているアクアリウムメーカー3社とアクアリウムメーカーではありませんが、プログラムタイマーで有名なリーベックスにおいて機能を比較しました。
製品名 | メーカー | 調光 | 吊り下げフック | 複数照明での使用 | 最大電力(W) | 最大電流(A) |
---|---|---|---|---|---|---|
![]() LEDスマートタイマー |
水作 | 〇 | × | × | 120 | 4 |
![]() スマートタイム |
GEX | × | 〇 | △ | 300 | 3 |
![]() プログラムタイマーNT-301 |
ニッソー | × | 〇 | 〇 | 300×2 | 3×2 |
![]() コンセントタイマー PT80DW |
リーベックス | × | × | 〇 | 1500 | 15 |
照明の明るさを調節する調光機能があるのは水作 LEDスマートタイマーのみです。
また、機能は単純な電源のON/OFFだけでよく、1つのタイマーで複数の照明を動作させたい場合は対応する最大電力・最大電流の大きいリーベックス コンセントタイマーがおすすめです。

リーベックス コンセントタイマーのコンセント差込口は1つですが分岐して使用することができます。

最大電力・最大電流を超えないように注意が必要だよ。
水作 LEDスマートタイマーレビュー
点灯時に生体にストレスを与えない
通常のプログラムタイマーは単純に照明をON/OFFするだけであり、点灯時は急に水槽が明るくなるため生体が驚いてしまうことが多いです。
しかし、LEDスマートタイマーなら明るさを5段階で設定でき、自分で決めた時間ごとに徐々に明るくすることが可能です。
明るさと時間の両方を調整することができるため、生体を驚かせることなく自然に水槽内を明るくすることができます。

日の出モードと命名されているよ。
LEDスマートタイマーの日の出モードは消灯状態を『0』、点灯状態を『100』として100段階で明るさを指定することができます。
例えば以下のような設定をすることで20分かけて通常の照明ON状態の明るさまで徐々に明るくすることが可能です。
時刻 | 明るさ | |
---|---|---|
設定なし | 7:59 | 0(通常のOFF) |
設定1 | 8:00 | 10 |
設定2 | 8:05 | 30 |
設定3 | 8:10 | 50 |
設定4 | 8:15 | 75 |
設定5 | 8:20 | 100(通常のON) |
時刻は1分単位で調整することができ、飼育環境や生体に合った点灯が細かく設定できます。
消灯時に生体にストレスを与えない
LEDスマートタイマーなら点灯時だけでなく、消灯時も緩やかに明るさを変化させることが可能です。
消灯時は日没モードと命名されており、日の出モードと日没モードは必ずセットで設定されるようになっています。
また、日没モードは日の出モードとは異なり自分で明るさを設定することはできません。
明るさの変化は決められており、15分かけてゆっくりと暗くなった後に消灯します。
自分で明るさを指定することはできませんが、ほとんどの人には十分な緩やかな消灯ができます。
モード | 設定 | 時刻 | 明るさ |
---|---|---|---|
– | 設定なし | 8:59 | 0(通常のOFF) |
日の出モード | 設定1 | 9:00 | 10 |
設定2 | 9:05 | 30 | |
設定3 | 9:10 | 50 | |
設定4 | 9:15 | 75 | |
設定5 | 9:20 | 100(通常のON) | |
日没モード | OFF | 18:00 | 0 |

上記設定だと18:00から18:15まで15分かけて明るさを『100』から『0』まで段階的に下げることができます。

日の出・日没モードを使わずに普通のプログラムタイマーのように時間を指定して単純にON/OFFさせることもできるよ。
水槽に対して大きな照明でも使える
基本的には照明は水槽サイズに合ったものを設置する必要がありますが、小型水槽で飼育する場合に手持ちに適した照明がなく、大きめの照明を設置することもあるかと思います。
水槽に対して照明が大きいと水深の浅い小型水槽には明るすぎてしまい、コケが発生したり生体のストレスになってしまう場合があります。
LEDスマートタイマーの日の出モードを応用することで点灯時や消灯時だけでなく点灯し続けている間の明るさも調整することができるため、サイズの大きい明るすぎる照明の場合はON時の明るさを『80』にするなど丁度良い明るさに調整することができます。
モード | 設定 | 時刻 | 明るさ |
---|---|---|---|
日の出モード | 設定1 | 6:00 | 20 |
設定2 | 7:00 | 50 | |
設定3 | 8:00 | 80 | |
設定4 | 16:00 | 50 | |
設定5 | 17:00 | 20 | |
日没モード | OFF | 18:00 | 0 |
明るさで苔対策ができる
照明を使ってコケ対策を行う場合は点灯時間を短くすることが基本です。
しかし、点灯時間を短くしてしまうと鑑賞できる時間が限られてしまうというデメリットもあります。
LEDスマートタイマーは点灯し続けている間の明るさも調整できるため、点灯時間は変更せずに明るさを下げることで苔対策が可能です。
当然点灯時間も調整できるため時間と明るさの両方から対策することも可能です。
夜中でも観察できる
タイマー機能を利用した自動ON/OFF以外にもLEDスマートタイマーから手動で電源をON/OFFさせることもできます。
手動でONした場合は自動で点灯させたときとは別に明るさを設定することができるため、明るさ『1』で点灯するように設定しておけば、夜中に生体の様子を観察したい場合にも生体を驚かせることなく観察することができます。
調子を崩した個体の様子を確認したい場合や繁殖している場合など夜中に生体の様子を確認したくなることは少なくないため非常に便利な機能です。
設置の自由度が高く見やすい
通常のプログラムタイマーはコンセントに直接接続して電源とする商品が多いです。
コンセントに直接接続するタイプだとコンセントから動かすことができず、テーブルタップなどでアクアリウム用の電源をまとめている場合でもテーブルタップは水槽の裏や下側など見えづらく、操作しづらい位置に来ることが多いです。
しかし、LEDスマートタイマーだとACアダプターと照明本体の間に接続するため、水槽台の前面に固定するなどある程度設置に自由度があります。

吊り下げフックなどはないため、両面テープなどで固定する必要があります。
初期設定が少し面倒
日の出モードの明るさは5段階で設定することができますが、各設定は3秒以内に行わなければならず、慣れていない状態で時間内に設定するのは少し難しいです。
一度設定してしまえば頻繁に変更することはないので特に気になりませんが、初めて設定するときはタイムアウトになり何度か設定しなおすことになる場合が多いです。
慣れれば問題なく設定できるようになるので、最初だけ説明書を読みながら設定するのではなく説明書を読み切って頭の中でイメージしてから設定するとよいです。

Youtubeに公式の設定方法の動画があるので最初に見ておくとよいです。
複数の照明でまとめて使用できない
ACアダプターをタイマー本体に直接接続して使用するタイプのタイマーは、ワット数が範囲内であれば電源タップなどで分岐させることで複数の照明の電源を同時にON/OFFできます。
しかし、LEDスマートタイマーは照明の電源ACと照明本体の間に接続するため複数の照明を接続することはできません。
複数の照明で同じ機能が必要な場合は照明の数と同数購入する必要があります。
コンセントから抜くと時計がリセットされる
一般的なプログラムタイマーは内部に電池を持っていることが多く、ACコンセントから外しても時計の設定は保持されます。
しかし、LEDスマートタイマーはコンセントから外した瞬間に時計がリセットされてしまいます。
停電やブレーカーが落ちたとき、別の水槽で使用する場合などにコンセントから抜くと時計の再設定が必要になります。

日の出モードなどの明るさ設定は保持されます。
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点灯・消灯時の調光機能によりストレス軽減効果が期待できる
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点灯時の明るさも調整できるため、コケ対策や夜間の観察が容易になる
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日の出モードはイメージしてから実際に設定するとやり直しが少なくなる
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複数の照明を動作させたい場合やコンセントから抜く頻度が高い人には向かない
水作 LEDスマートタイマーはこんな人におすすめ
生体のストレスやケガの危険性を少しでも下げたい人
LEDスマートタイマーの一番のメリットは点灯・消灯時の段階的な明るさの変化ができることです。
単純な照明のON/OFFでは生体が驚いてしまうことが多く、勢い余ってシェルターなどにぶつかってケガをしてしまう可能性もあります。
また、照明の点灯・消灯は毎日のことであるため生体に与えるストレスも決して小さくはありません。
明るさを段階的に変化させることができるタイマーは他にないため、照明によるストレスを生体に与えたくない人におすすめできる商品です。
夜中に生体の様子が気になることが多い人
体調不良の個体が発生した場合や繁殖にチャレンジ中など夜中に生体の様子を確認したくなることが多い人にもおすすめです。
手動点灯時の照明の明るさを『1』にすることで生体にストレスを与えることなく、観察できる程度の明るさを確保することができます。
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LEDスマートタイマーは点灯・消灯時または点灯中の調光機能に魅力を感じる人におすすめ
まとめ
水作LEDスマートタイマーは点灯・消灯を自動で行ってくれるだけでなく、点灯・消灯・点灯中の明るさを細かく調整できる多機能なタイマーです。
設置することで水槽の明るさを自然界に近い形で運用することができるようになり、生体にストレスを与えづらい環境を提供することができるようになります。
照明点灯・消灯時に驚いている生体を確認したことがある人は試してみる価値のある商品です。
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