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水温計の役割を知りたい
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水温計の種類について知りたい
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アナログとデジタルの特徴の違いを知りたい
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アナログとデジタルどちらがおすすめか知りたい
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水温計の正しい取り付け位置を知りたい
このような悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか。
実は熱帯魚を飼育する上で水槽内の水温を知ることは非常に大切です。
なぜなら水温は熱帯魚の命に直結するからです。
特に夏場や冬場は冷却装置やヒーターが正常に作動していることの指標になるため、しっかりと水温をチェックする必要があります。
この記事では水温計の種類ごとの特徴と取り付け位置について詳しく解説します。
この記事を読むと自分に合った水温計で正しく水温が測れるようになるよ。
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水温計には生体に適した水温を保てているか、水温調整機器は正常に動作しているかを確認する重要な役割がある。
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種類はアナログとデジタル水温計に分けられ、価格・水温の確認しやすさ・追加機能などに違いがある。
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特徴を知って自分に合った水温計を購入するとよい。(個人的にはデジタルがおすすめ)
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アナログ水温計は水槽前面、デジタル水温計は背面または左右のヒーターがついていない壁面に取り付けるのがおすすめ
水槽内の水温計の役割
水温計は水槽内に設置することで飼育水の水温を測定できる装置です。
熱帯魚は熱帯や亜熱帯に生息しているため、日本の気候は夏は水温が高すぎ、冬は低くなりすぎてしまいます。
加熱・冷却装置を設置して水温を生体に適した水温範囲内に納まるように調整する必要がありますが、気温の変化や機器の不調によって水温が適正範囲外になってしまうことがあります。
適正範囲外のまま時間が経ってしまうと生体に悪影響がでるためすぐに対処しなければなりませんが、水温計を設置してこまめに水温を確認する習慣があればすぐに気づくことができます。
関連記事>>>【夏も冬も安心】コリドラス飼育に必要な水温管理方法
特に加熱・冷却装置が壊れてしまった場合は急激な温度変化が起きるため、すばやく対処するために水温計は必ず設置しなければならない機器です。
関連記事>>>【コリドラス飼育セット】熱帯魚初心者が準備しておくべき道具14選
アナログ水温計とデジタル水温計の特徴
アクアリウムに用いられる水温計には大きく分けてアナログ水温計とデジタル水温計があります。
それぞれにメリット・デメリットが存在するため、特徴を理解した上で自分に適している方を設置するとよいです。
価格はアナログ水温計のほうが安価
価格はアナログ水温計のほうが安価に購入することができます。
商品にもよりますがデジタル水温計は1000円を超えるのに対してアナログ水温計は500円未満で購入できる商品が多いです。
さらにデジタル水温計は電池で動作するため、電池の買い替え分のランニングコストもかかります。
すぐに電池切れになるようなものではないため微々たるものですが、長く使っていると積み重なってくるので考えておいてもよいでしょう。
デジタル水温計で使用する電池は単四であったりボタン電池であったり商品によってさまざまです。
アナログ水温計は電池を使用しないため本体を購入したら他にお金がかかることはありません。
価格や維持費を最優先にしたい場合はアナログ水温計のほうが良いでしょう。
水温が確認しやすいのは圧倒的にデジタル水温計
水温の数値は圧倒的にデジタルのほうが確認しやすいです。
デジタル水温計は水温がディスプレイに大きく表示されるため、ある程度離れた場所からでも一目で水温を確認することができます。
バックライト機能によって、暗い場所でも水温を確認することができる商品もあります。
部屋の電気を点けて明るくすればバックライト機能は不要と思うかもしれませんが、寝ている熱帯魚を起こしたりびっくりさせないように電気を点けたくないことはよくあります。
対してアナログ水温計は細かいメモリが記載されており、本体内部の液体がどのメモリ位置まで達しているかを確認する必要があります。
一目では水温を確認できず、水温計に対して水平に目線を合わせないと正しい水温が読み取れないためデジタルに比べると手間がかかります。
寿命に差はない
基本的に水温計本体にはアナログ水温計・デジタル水温計ともに寿命はなくずっと使い続けることができます。
寿命があるのはキスゴムの部分であり、ゴムは水中に数年漬けていると劣化し硬くなることで吸着しなくなったり割けたりします。
いつのまにかアナログ水温計が水面に浮いてたりするよ。
キスゴムはアナログ水温計・デジタル水温計ともに使用されていますが、商品によってはキスゴム部分のみで販売されているため事前に確認しておくとよいです。
また、水温計本体に寿命はありませんがデジタル水温計は電子機器のため水に弱く、水が跳ねるような場所に設置すると壊れてしまうことがありますし、アナログ水温計は本体がガラスでできているため落としてしまうなど衝撃を加えると割れてしまうため注意が必要です。
防滴機能のあるデジタル水温計もあります。
デジタル水温計は機能が豊富
アナログ水温計は今現在の水温を知ること以外に機能はありませんがデジタル水温計は商品によっては最高水温や最低水温を記録できるものがあります。
ディスプレイ右上にMAXと出ていたら水温測定期間中の最高水温、MINとでていたら最低水温を表示してくれます。
夏は日中に最高水温に達しますし、冬は夜中に最低水温に達するため仕事や学校・睡眠によって最も知りたい水温はリアルタイムでは確認しづらいです。
しかし、記録機能を持った水温計であれば夏場に1日の中で何度まで水温が上昇しているか、冬場に何度まで水温が低下しているかを時間のある時に水温計を確認するだけで簡単に知ることができ、非常に便利です。
また、測定対象を水温と気温で切り替えることができる商品もあり、空気中の温度を測定できるためアクアリウムだけでなく爬虫類の飼育などにも使用できます。
個人的には便利なデジタル水温計のほうがおすすめです。
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価格で決めるならアナログ水温計
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見やすさ、機能性で決めるならデジタル水温計
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アナログ、デジタルともに寿命はないがキスゴムには注意が必要
関連記事>>>機能で選ぶ熱帯魚水槽におすすめの水温計ランキング【アナログ・デジタル混合】
水温計の取付位置を決めるポイント
センサー部は水流のある位置に設置する
水槽内には水をきれいに保つためにフィルターの設置が必須ですが、フィルターを設置すると水槽内には水流が発生します。
水流の強さはフィルターによって異なり、投げ込み式フィルターでは弱い水流、外部フィルターでは強い水流が発生します。
ヒーターで温められたり、冷却ファンで冷まされた水は水流によって水槽内で混ざり合い均一な水温になります。
しかし、水槽内には止水域といわれる水の流れがない場所が発生してしまいます。
止水域は水の流れがないためヒーターや冷却ファンによって調整された水と混ざりづらく、水温計のセンサー部を設置しても正しい水温を測定することができません。
水温計のセンサー部は緩やかでもよいので必ず水流のある位置に設置する必要があります。
アナログ水温計は本体そのものがセンサー部となります。
水槽のどこが止水域となっているかを調べるにはブラックウォーターなど色のついた液体を水槽内に入れるなどの方法がありますが、水温計の設置であれば止水域の場所がわからなくても明らかに水流のある場所に設置すれば問題ありません。
設置しているフィルターが放水している先に設置するのが最も簡単です。
水温計センサー部はヒーターや冷却ファンの近くに設置しない
ヒーターの真上や冷却ファンの真下は水槽全体の水温と温度差が大きくなってしまいます。
ヒーターによって暖められた飼育水は体積が膨張し、単位面積当たりの重さが軽くなることによって水面(上側)に集まります。
逆に冷却された飼育水は単位面積当たりの重さが重くなり底(下側)に集まります。
実際の水槽内ではフィルターによって水流が発生しているため、混ぜられて均一な水温となりますが、加熱・冷却器のそばは混ざる前の加熱・冷却直後の水温になっているためヒーターの上側と冷却ファンの下側に水温計のセンサー部を設置するのは避ける必要があります。
水温調整機器、特にヒーターからは離れた位置に水温計のセンサー部を設置するようにしましょう。
上記画像は悪い例だよ。
水流次第で温められた水がどこに向かうかわからないから近い場所には設置しないこと
見やすい位置に設置する
デジタル水温計は水温センサー部とディスプレイが別になっているため、ディスプレイの設置位置に制限が少ないです。
商品にもよりますがディスプレイからセンサー部までは1mほどあります。
商品によっては水槽壁面にディスプレイを掛けれるようになっていたり、自立するスタンドがついているものもあるため自分が見やすい場所に設置することができます。
ディスプレイ自体の大きさも大きく見やすいため、ある程度遠くからでも水温を確認することができます。
対してアナログ水温計は本体に記載されたメモリが細かく水温が読み取るのが手間なため、少しでも手間のかからない位置に設置する必要があります。
アナログ水温計はメモリに対して水平に見ないと正しい水温を読み取れないため、普段水槽を鑑賞している体勢になったときに自然と目線と水平になる位置に設置するのが望ましいです。
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止水域には設置しない。
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ヒーターの上、冷却ファンの真下への設置は避ける。
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アナログ水温計は目線と水平になる位置に設置する。
水温計のおすすめ取付位置
アナログ水温計のおすすめ取付位置
アナログ水温計は本体に記載されたメモリを読む必要があるため取付位置に選択肢は少なく、水槽前面一択です。
左右の取付位置は水槽内のフィルターによる水流次第ですが、水槽の角は止水域になることが多いため角から3~5cmほど内側に設置するのが良いです。
上下の取付位置は高い位置に取り付けると冷却ファンの影響を受けるためアナログ水温計の先端が水槽の2/3程度の高さにくるように設置するとよいです。
ヒーターは水槽前面に設置することは基本的にないため上下の位置は高すぎなければ普段水槽を鑑賞する態勢になったときに自然と水平に見える位置に設置するのが良いです。
デジタル水温計のおすすめ取付位置
デジタル水温計はセンサー部が小さく、見やすい位置に設置する必要もないため左右どちらかの壁面か背面の目立たない位置に設置するのが良いです。
ヒーターと同じ壁面に設置してしまうと正しく水温を測定できない場合があるため3面のうちヒーターを設置していない2面のどちらかに設置するとよいです。
ヒーターは動作ランプが見えやすいように背面に設置するのがおすすめのため、デジタル水温計センサー部は左右どちらかの壁面が有力候補となります。
水温などを見なくても動作ランプを確認するだけでヒーターが正常に動作しているかが確認できるのでヒーターは背面に取り付けるのが良いです。
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アナログ水温計は水槽前面、デジタル水温計は背面か左右の壁面に取り付けるとよい。
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水槽の角は止水域になることが多いので避ける。
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高さは水槽中層くらいがよい。
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ヒーターとは異なる面に設置する。
まとめ
水温管理が必要な熱帯魚の飼育において水槽内の水温変化やヒーターや冷却ファンなどの水温調整機器の動作を確認できる水温計は必須の機器です。
水温計には大きく分けてアナログ水温計とデジタル水温計が存在し、価格や水温の確認しやすさ追加機能などに違いがあるため自分に合った方を選ぶとよいです。
設置位置については水流のある位置か、ヒーターや冷却ファンのすぐ近くではないか、水温を確認しやすい位置かの3点を基準に取り付けるとよいです。
どこに取り付けたらよいかわからない場合はアナログ水温計の場合は水槽前面、デジタル水温計の場合は水槽背面か左右どちらかの壁面に取り付けるのがおすすめです。
水温計は水温管理の最も基礎となる部分ですので正しい位置に取り付けて正しい水温を読めるようにしておけば、夏の高水温や冬の低水温が生体に悪影響を与えてしまう可能性を大きく下げることができます。
というわけで、みなさまのよいコリドラスライフを祈っております。
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