基礎から解説!コリドラス水槽に適したヒーターの選び方

ヒーターの取り付け ヒーター
  • どんなヒーターを選べばいいの?
  • ヒーターカバーがないとコリドラスがやけどする?
  • ヒーターの温度は何度に合わせるのがいいの?
  • おすすめはどんなヒーター?

コリドラスを飼育するにあたってこのような疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか?

実はヒーター選びを間違えるとコリドラスが病気になったり、最悪死んでしまう可能性もあります。

なぜならコリドラスは日本の冬はヒーター無しでは越せないため、ヒーターに十分な加熱性能がなかったり故障してしまうと水温の低下がそのままコリドラスに影響するからです。

この記事ではヒーターの特徴とコリドラス水槽に適したヒーターの選び方をご紹介します。

この記事を読むとコリドラス飼育に適したコストパフォーマンスのよいヒーターを選べるようになるよ

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コリドラス飼育にヒーターの設置は必須

ヒーターとは水槽内の水温をある温度一定に保つための装置です。

コリドラスは本来水温の温かいところに生息する熱帯魚ですので、日本の冬は気温が低すぎてヒーター無しでは生きていけません。

コリドラスの種類の中で最も丈夫だと言われる青コリ(コリドラスパレアタス)はヒーター無しでも冬を越したという報告もありますが、基本的にはすべてのコリドラスで水槽内にヒーターを設置する必要があります。

関連記事>>>コリドラス飼育に絶対必要なもの13選

例外として水槽を設置する部屋自体をエアコンで24時間25~26℃に温めているという場合はヒーターなしでも飼育は可能です。

ヒーターの4つの特徴

コリドラスを飼育するために必要なヒーターですが、種類が多く、その特徴によって適した生体や価格は変わってきます。

ヒーターには大きく分けて以下の4つの特徴があります。

温度可変式と温度固定式

ヒーターにはダイヤルがついており、ダイヤルで自分が設定した温度に水温を合わせられる温度可変式と温度が固定されており、固定された温度にしか温められない温度固定式の2タイプがあります。

温度可変式は商品によって調整できる水温の幅が異なりますがダイヤルによって1℃ずつ設定温度を変えることができます。

設定温度を変えることは頻繁にはありませんが、細菌が原因の病気になったときに菌の活動が活発にならない温度に設定することで治療効果を高めたり、水温を下げることでコリドラスにショックを与えて産卵を促す場合に設定温度を変更する場合があります。

しかし、温度可変機能がついている分、温度固定式よりも価格は高価になります。

ヒーターのダイヤル

温度固定式は26℃に固定されているものが多いですが23℃や18℃に固定されているヒーターもありますので飼育する生体に合わせた温度のものを購入する必要があります。

基本的には熱帯魚26℃、メダカ23℃、金魚18℃を使用しますのでコリドラスを飼育する場合は26℃固定のヒーターを購入してください。

温度を変更できない分、温度可変式よりも安価に購入することができます。

大体ですが温度可変式は温度固定式の1.5~2倍くらいの価格になります。

カバーの有無

ヒーターには水を温める加熱部分がむき出しのタイプとカバーで覆われているタイプがあります。

カバー無しのヒーターはコリドラスなどの熱帯魚がやけどしてしまうかもしれないと心配される方も多いですが、実際にコリドラスがヒーターで火傷したという話は聞いたことがありません。

ヒーターカバーは熱帯魚がどうこうというよりも、人が誤ってヒーターの電源を入れたまま水槽から出してしまったときに手をやけどしないようにするためのものです。

ヒーターは電源を入れたまま水から出すと、加熱しているのにヒーター周囲の温度が上がらないのでどんどん高温にして温めようとします。

そして温める部分を直接手で持っているとやけどをしてしまうのでカバーを付けて防ぐようになっています。

しかし最近のヒーターは電源を入れたまま水から出してしまってもある程度の温度になるとヒューズが切れて加熱しなくなるなどの対策がされているものがほとんどです。

カバー付きヒーター

上の画像がカバー有り、下の画像がカバー無しヒーターの外観だよ

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サーモスタット一体型と別体型

サーモスタットとは温度の自動調整装置のことです。

ヒーターは水温を一定にするためにサーモスタットで水温を常に測定しています。

水温が設定温度よりも低ければヒーターに電流を流して温めますし、高ければ何もしません。

サーモスタットがないとヒーターは正しい温度に温めることができませんので絶対に必要なものです。

しかし、市販されているヒーターはこのサーモスタットが一体となっているものと別体になっているものが存在します。

一体となっている商品を購入すればあとはコンセントにさすだけで使用できますが、別体のものはヒーターだけでは温度調整ができないので、さらにサーモスタットを別で購入する必要があります。

サーモスタットと一体になっている商品のほうが複数購入する必要がないため楽で価格も安い場合が多いです。

ただし、ヒーターは消耗品でありよく壊れることがあるのですが壊れるのはヒーター部分だけでサーモスタットは壊れていないことが多いです。

そのためサーモスタットに異常はなくても一体型の場合はすべて買い替える必要がありますが、別体型はヒーター部分だけを購入すればまた使うことができます。

加熱性能

水槽の大きさによって水の量は異なるため、ヒーターの加熱性能も水量に適したものを設置しなければ設定温度まで温めることはできません。

ヒーターの大きさはW(ワット)という数値で表され、数値が大きいほど加熱性能が高く、水量の多い水槽に向いています。

注意したいのは加熱性能が高いということは、より熱を発生させるということなので電気の消費量が多く、電気代が高くなります。

水槽のサイズ(水量)ごとの適正なヒーターのワット数は決まっており以下のようになります。

水槽サイズ(水量) ヒーター消費電力W
~30cm(20L) 50W
~45cm(40L) 100W
~60cm(60L) 150W
~70cm(100L) 200W
~90cm(150L) 300W
~120cm(200L) 500W

仮に60cm規格水槽で飼育しようと考えているならば適正なヒーターは150Wだということがわかります。

スリム水槽やキューブ水槽の場合は水槽の幅じゃなくて水量を参考にしてヒーターを選んでね

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コリドラス飼育におけるヒーターの選び方

ヒーターの特徴を考慮した上でどのようなヒーターがコリドラス飼育に適しているのかをご紹介します。

温度は固定式で十分

コリドラス飼育には温度可変式よりも26℃の温度固定式ヒーターがおススメです。

おススメな理由は温度可変式を購入しても設定温度を変更することはほぼないため、価格の安い温度固定式で十分だからです。

一見温度調整可能な方が使い勝手が良いように思えますが実際に使ってみると一度決めた温度から変更することはほぼありません。

温度可変式の1つ目の用途として寄生虫や菌などが活発に活動できない温度に設定することで治療効果を高めるという使い方がありますが、治療法としては薬浴だけでも十分効果がありますし、そもそも寄生虫は水槽内に持ち込まないようにしっかりとトリートメントすることが大事です。

関連記事>>>手順ごとに詳しく解説!コリドラスのトリートメント方法

温度可変式の2つ目の用途として水温の変化を与えて産卵を促す方法がありますが、ヒーターの設定温度を変えなくても水替え時に水温の低い水を入れれば一時的に水槽内の水温を下げることはできますし、飼育に適正でない水温に意図的に設定するのはコリドラスに負担がかかり、体調を崩す原因となるためおススメしません。

関連記事>>>コリドラスの産卵誘発方法

健康に育てることが繁殖の第一歩だよ

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ヒーターカバーはあった方が無難

ヒーターカバーは人の手を守るためのものなので、電源を入れたままヒーター部分を手で持つことはないという自信のある方はあまり気にする必要はありません。

購入時に商品説明を確認して、空焚き時の安全装置についての記載があるかどうかは確認したほうがよいですがカバーについては特にどちらを購入しても問題ありません。

ただし、どうしてもコリドラスや熱帯魚のやけどが心配という人はカバー有を購入しておいたほうが無難でしょう。

価格も実はカバー付きで販売されている商品の方が安いことが多いです。

見た目にこだわったり、細いヒーターでなるべく目立たなくしたいという方はカバー無しでもよいでしょう。

ヒーターとコリドラス

サーモスタットは一体型で十分

サーモスタットはヒーターと一体型の商品の方がおススメです。

そもそもヒーターは消耗品であり、数年で交換しなければなりません。

何年で交換するかは壊れるまで使い続けるか余裕を持って早めに交換するかでも変わりますが、メーカーは1~2年での交換を推奨しています。

サーモスタット一体型か別体型かどちらが良いかを決めるのは結局トータルコストです。

一体型を購入して数年で取り換える費用と別体型を購入してヒーター部分のみを取り換えた場合に、いつ別体で購入した分の元がとれるのか?という話になります。

もちろん購入するヒーターによるのですが、お互い最安値のヒーターで比較した場合、永久に元はとれないです。

一体でも別体でも最安値のヒーターの価格はほぼ同じなので別体の場合サーモスタット分の金額を回収できません。

価格で元がとれないのであればそもそも最初から一体になっている商品の方が取り付けの手間もありませんので使いやすいです。

ただし途中で水槽のサイズを変える場合は注意が必要です。

一体型はヒーターとサーモスタットが固定なので100Wのヒーターは100Wのままですが、別体型はヒーター部分を付け替えることができますので仮に300Wまでのサーモスタットの場合は300W以下のヒーターは全て付け替えることが可能となり、小さな水槽から大きな水槽まで対応できます。

ワット数の大きなヒーターは値段も高くなりますのでこの場合は別体型の方が安くなる可能性もあります。

飼育する水槽のサイズが決まっている人は一体型、サイズが変わる可能性がある人は別体型のほうがいいかもしれないね

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関連記事>>>【初心者必見】あとで後悔しないコリドラス飼育に適した水槽の選び方

縦横両方で設置できるものが良い

ヒーターは基本的に横向きに設置するものです。

横向きで設置した場合に正しく指定した温度に保てるように設計されているのですが、水草やフィルターの影に隠すために縦に設置したいときもあります。

こういったときのことを考えてあらかじめ縦置き設置OKの記載のある用品を購入するとよいです。

ただし縦置きするということはヒーターに高さがでるということなので、水替え時に水を抜きすぎてヒーターが水から出てしまうと空焚き状態になり壊れてしまいますので注意が必要です。

また、高さのある水槽であればよいですがスリム水槽ではそもそも縦置きはできない場合もあります。

縦置き設置ヒーター

横置きだとヒーターの下が掃除しづらいから縦置きのほうが水槽の管理はしやすいよ

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1サイズ大きいヒーターにすると安心

水槽の水量に対して推奨されるヒーターの大きさは決まっています。

しかし、住んでいる地域によって寒さは異なりますし、ある日急に冷えたり朝方だけ急に冷えた場合に適正な大きさのヒーターを設置していても水温を設定温度に保てないことはよくあります。

水槽自体に保温対策をするという手もありますが鑑賞性も悪くなるのでヒーターは推奨されるワット数よりも1つ大きいものを設置するのがおススメです。

1つ大きいサイズを選ぶとすると以下のようになります。

水槽サイズ(水量) ヒーター消費電力W
~30cm(20L) 100W
~45cm(40L) 150W
~60cm(60L) 200W
~70cm(100L) 300W
~90cm(150L) 500W
~120cm(200L) 300×2W

温かい地域に水んでいる人や30cm未満の水槽の場合は適正のワットで選んでいいと思うよ。

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まとめ

コリドラス飼育においてヒーターは以下の条件を満たすものが望ましいです。

  1. 温度固定式
  2. ヒーターカバー有り
  3. サーモスタット一体型
  4. 縦横両方設置OK
  5. 1つ大きいサイズ

ヒーターは消耗品であり何度も買い替えることになるため温度さえしっかり保ってくれれば価格は安価に越したことはありません。

まずは安価なものからスタートして自分の飼育方法では温度調整などの機能が必要だと感じてからその機能がついたヒーターを購入すれば問題ありません。

上記1~5を満たしており、価格も安くておススメの商品はテトラのミニヒーターです。

各水槽サイズに適したワットの商品も発売されていますので飼育する水槽に合ったものを選ぶとよいです。

またヒーターは急に前触れなく壊れるため常に1つはストックを持っておくことをおススメします。

というわけで、みなさまのよいコリドラスライフを祈っております。

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